第18話 霊能者

 

 タウンページ(インターネットが今ほどメジャーではない)で探すと気になるところが見つかった。

 

えっ?!タウンぺージって何?!

 

確かに知らない世代もいるかもしれません。40代以上の人たちは分かりますよね。

黄色い電話帳のことですよ。

 

 

『あなたを霊視いたします。お気軽にどうぞ』

こんなキャッチコピーが目に留まり、早速連絡してみた。

 

今では怪しい感じに見えますが、小さなスペースに広告を出す関係上、こんな感じが精いっぱいなのです。

 

 

僕・・・“あのーすみません。自分に何か霊のようなものが憑いているかどうか見て頂くことは出来るのでしょうか”

霊能者・・・“もちろんです。一回の霊視1時間で○万円となります。”

       “今回はどのようなお悩みでしょうか”

僕・・・“実は、私に生霊が憑いていると言われまして、何とかしていただきたいのです。”

霊能者・・・“わかりました。では〇日など如何でしょうか”

僕・・・“はい。妻と二人でお伺いさせていただきます。”

 

 

 

当日、指定された住所に向かうと、風俗街の裏路地にひっそりと建っている和風の建物だった。

なんでこんなところに建ってるんだろう・・・。

 

少し違和感を感じながらも、木製の引き戸を開けた。

 

ガラガラガラ・・・こんにちは~。予約しました〇〇です。

少しして奥から40代くらいの女性がでてきた。

 

女性・・・“お待ちしておりました。さあ2階へどうぞ”

 

案内されて2階に上がるとそこは20畳くらいの広間になっており、

正面に祭壇のようなものが祀られていました。

何かお祈りもしくは儀式のようなことをする感じです。

 

そして、祭壇の前に70代と思われる教祖様(お坊さん?神主さん?)のような雰囲気の男性が座ってこちらを見ていました。

 

次回・・・霊視

 

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