近所の個人病院の待合室で
身内の午後からの診察のため
順番待ちで並んで座っていた私の横に
年の頃80歳くらいとお見受けする
御老人がすっ、と腰掛けて
ポケットから取り出した
スマートフォンでTVを見始めた。
しばらくすると、更に
ニュースチェックやメールチェックを
されているご様子!
( ゚ ▽ ゚ ;)デキル!
そのうち、向こう隣に
同じくらいの年配の男性が腰掛けて
『いやぁ、すごいですね!』と
話し掛けた。
A『いえいえ、大したことないんですよ』
B『凄いですよ、そんなの(スマホ)
孫くらいでないと扱えないと思っていた』
A『ああウチのも早いですよ。
僕は、あんなに早くは出来ない』
B『そうなんですか?』
A 『ええ』
ついつい、ゲームしながら
お二人の会話に引き込まれる私 (^ - ^ ;
B『どこか、お悪いんですか?』
A『僕は家内の代わりに…あなたは?』
B『いやぁ、膝が痛くて。近頃はもう
あちこち悪くなってイカンですよ』
A『あぁ、それは大変ですね』
B『昔はよく動いたもんですが。
お幾つですか?』
やはり、ほとんど御同輩の様子。
B『近頃は、なんでも贅沢になりましたね
子供の頃は戦時中で何も無かった』
うんうんと話を聞いて頷くスマホA氏。
同じ時代を生きていた筈だが、
話しぶりから、B氏はまだその頃の不遇を
引き摺って居られる。
A氏はと言えば、同じように大変だったと
言いながらも 言葉も軽やかで
過去への解釈がまるで違う。
現在の日本、
この時代の幸せを楽しんでいる。
(イマを生きている!)
それもB氏の言葉を否定するのでもなく
うん、そうだね。大変だったものね、と
話しながら
B氏の辛さを受け止め、
いつの間にか過去を癒している!
…そして7時30分。
病院の受付の人が、診察券を順番に
受け取り始めた頃には
B氏は気持ちが晴れたように
声のトーンも変わっていたのを見て
こちらまで、幸せな気分になった。
押し付けるでなく
相手を測るでもなく
恐らく普段のまま
在るだけで、周りを幸せにする。
素晴らしく朗らかで
懐の深さを感じるA氏の有り様に
心洗われるような朝の待合室風景でした。

