4月14日 月曜日

目覚ましで起きる。

ん・・・

3時か・・・


時計を見る。

・・・


???

はにゃ?


寝過ごした

やっぱり飲みに行くんじゃ無かった
ダッシュで布団から飛び出して、着替える。

荷物をガサガサ車に積み込んで。。。

こりゃ6時スタートなんて絶対むりやね。
泣きながら車を走らせる。
スタートが8時超えそうなら、もう山頂は諦めよう

数時間ほど車を走らせて。。。

なんとか、7時半ごろ駐車場に到着した。

おぉ

車が1台しかいない。
先客は1台だけか。

著名な山なのに。
流石平日。

とりあえず、ざっと車に荷物を積んできただけなので。
パッキングしたりなんだり。
もう一度荷物の確認。
忘れ物ないね。
登山道口からもう雪があるから、今日は最初からアイゼン履いて行こう。
途中でつけるのめんどくさいし。

登山届を出して・・・

出発前に、家の車のボンネットをポンポンっと叩く。
行ってくるね
まぁ、個人的なおまじない。
儀式ね。

ちょうど8時スタート


しばらくは樹林帯を歩く。
シラビソかな?
色々覚えたのにな。
すっかり忘れちゃった。

 

 

黙々と樹林帯を歩く。

今日は誰も居ないな~。
静かな森が気持ち良い。
気温は低いけど、森の中は風が無い。

木々の上の方だけ、ざわめいている。

昨日雨だったから、トレースはほぼほぼ消えてなくなっているね。
気温も下がったので、雪も締まってて歩きやすいんだけど。。。


たまに抜ける。
膝までズッポシはまったり。

締まった時間でこれだと…
帰りの雪が緩んだ時間は地獄を見る事になるな・・・

 

 

森の間から、ちらりと山頂が見えた。
今日の目標はあそこ。
でも、スタートが遅れたから厳しいだろうな。。。

スタートして2時間ほどで、植生が変わってくる。

木々の高さが低くなり・・・
 

 

森林限界が近いね!

と思ったら、開けた。

 

 

超天気が良くて気持ち良い。


なんか、雪面がギラギラしてるよ。
銀嶺ですな。


はぁ~・・・
綺麗だ・・・

でもこれ、ヤバい気配がする。

とりあえず、いったん荷物を下ろして。
落ち着いておにぎりを一個食べる。
考える。

目標の山頂。
摩利支天岳は無理だな。

時間オーバーになる。
下に、一台だけ止まっていた車の人だろう。
先行者が1名、トラバースルートで摩利支天方面へ向かっているのが見えた。

おっし、とりあえず目の前の継子岳を目指そう。
 

 

この雪渓を、直登する。

写真だと、斜度なんてわかんないよね。
まぁでも、そこまできつい斜度じゃない。

怖いのはあのギラギラ


ヘルメットも装備して、ストックをしまってピッケル装備。
久々だね、ピッケル使うの。

雪渓を登り始める。

登り始めて、すぐに気付く。
見えたギラギラは、やっぱりこれか。。。

表面がクラストして、カッチカチに凍ってる。
アイゼンの歯が半分も刺さらん。。。
斜度は大したことないんだけど・・・
これ、ひとこけウン百メートルは行くぞ。
グリコかよって思ってしまう。

引き返してトラバースルートへ戻ろうかとも考えたけど。。。

もう結構登ってきてる。

そして下を見ると怖い(笑

まぁ、逆に歯が効くから、恐怖心さえ押さえて、一歩一歩が確実なら大丈夫

なはず

と言うことで、ピッケル刺しつつガシガシ登る。

でも、途中で休憩することもできず。
立ち休みしても、下を見るとめっちゃ怖いから、すぐに歩き出す。

しばらくして下を見ると後続の人が一人。
僕と同じルートを登り始めた。

辞めた方がいい、って伝えたいけど、どうにもできない。

結局雪渓一つに50分近くかけてしまって。。。

 
 

やっと稜線に出た。

あー、時間食ったな。
今日はやっぱり摩利支天は無理だな。

とりあえず、継子岳を目指そう。

 

 

4の池の外輪山を歩き、継子岳を目指す。

ふりかえると。。。
下から来た人はもう雪渓を登ってきていた。

はやっ!

それから少し歩いて、なんとか継子岳の山頂へ到着。

ほどなくして、後続の人も山頂に来た。
まだ20代前半ぐらいの若い子だった。

若いって、素晴らしい。

山頂で写真とったりして。

 

 

風が避けられる場所で、お湯を沸かしてカップラ頂く。
美味し♪

 
 

山で食べるカップラのんまいこと。
なんでこんなに美味しいんだろう。

となりで若者もカップラすする。

色々お話すと、まだ山も始めて数年だとか。
しかも、標高の高い山はまだこれで5つめぐらいとか。
その割には、度胸と技術あるね。
僕はあの雪渓、怖かったよ。

彼も家を出遅れて。
登山口をスタートしたのは9時らしい。
すげー。
僕より1時間遅くスタートしたのに、到着は一緒か。
若い体力は、うらやましい。

そして彼は言う


「正直、今は若いからできますけど。。。
 失礼ですけど、お父さんの歳ぐらいになったら、もうできないと思ってます。」

うんうん

お父さんかー(笑

そうだよね、お父さんの歳だよね。
歳相応に見えるようになってきてるんだな。

うん、仕方ない。

彼は、下りもあの雪渓を降りると言う。

すげーなー。
僕は怖いから、遠回りになるけど小屋まで行って、トラバースする迂回路を降りるつもり。

と言うことで、彼は先に帰路についていった。

やっと山頂貸し切り。

 標高2859m


向こうには、昨年スキーで登った乗鞍岳が見えるね。
今年は焼岳でスキーかな?って思ってたけど。
今噴火レベル上がっちゃったしね。
山頂に近づけない。
焼岳のスキー、結構好きなんだけどな。
下堀沢のカールは滑ってて気持ちが良い。

それにしても、摩利支天岳は行きたかったな。。。
でも、あんなにクラストしてると。。。
あれを登るのは怖いだろうな。

 

 

そして、摩利支天岳の向こうに、剣ヶ峰が見える。
あそこは、まだ規制範囲だから。
近づけない。

噴火する数年前に、まだ小1だったかな、保育園児だったか。
息子とは剣ヶ峰まで行ったな。
ぐるっと、山頂の御鉢巡りもした。
この山で御鉢めぐりする人は少ないから、珍しいと思う。
なかなか、マニアックな道だった。

そして・・・
あの噴火した年。
春先に、単独でスキーで剣ヶ峰まで登って、滑って降りた。
まさか、その年にの噴火してしまうとは。。。
思いもしなかった。

あそこには

未だに家に帰れない人たちが、いらっしゃる。

静かに手を合わせて、祈る。
早く帰宅できますように。
そして、命を落とされた方々が、静かに眠れますように。。。

大丈夫、僕は生きている。
キティの陳述書なんて、かわいいもんだ。
さっさとケリつけて清算しようぜ。
山に来ると、ホントに日常の事が色々といい意味でどうでも良くなる。
大したこと無い。
生きてるからさ。
色々あるもんだよ。

そう、思えてくる。

おっし、帰ろ。

 

そうそう、山頂到着のLINEを息子にすると、やっぱり速攻で返事が来た。

山だけはすぐに返事くれる息子。

嬉しい。



荷物を抱えて、4の池の外輪山を歩いていると。。。

少し先で、さっきの雪渓に降りていく彼の姿が見えた。

落ちるなよ~

って心の中で思う。

それから僕もその場所へ来たけど。。。
ここは降りん。

登る時に見てた。
もう一つ向こうの雪渓の方が、斜度が緩そう。
と言うことで、一つ向こうまで歩いた。

 

 

案の定、斜度も少し緩めで、恐怖心が少し少ない。
そして、降り始めて気付く。

1時間ちょっとしか経ってないけど、雪が緩み始めている。
表面のカチカチのクラストが緩んで、アイゼンの爪がちゃんと入るね。

何より滑っても、ちゃんと止まりそう。

おかげで結構楽に降りれた。
さっきの雪渓降りても良かったかもね。

調子にのって、久々に尻セードしたり。

 


尻セードって、つまりお尻で滑り台を滑るかの如く、シャーっと滑って降りてくる技。
スピードコントロールは、ピッケルを雪に刺してコントロールする。
本来ならアイゼンを外してやるんだけど。。。
そのまま滑った。
楽しかった♪

雪渓を降りたら、もうあとは樹林帯を行くだけ。
ピッケルとヘルメットをしまって、ストックを出す。
それから下り始める。

もうね、帰りの樹林帯は想定の通り。
ツボ地獄。

緩んだ雪のおかげで、何度も何度も踏み抜いて、太ももまで埋まったり。
こけたり。
アイゼンも引っかかる。

ホント、重くなってもスノーシューを持ってくればよかった。
なんなら、スキーでくれば良かったと思ってしまった。
もう、途中で頭にきてアイゼンを外す。

ハマる前に滑って降りればいい訳だ。
スタンディングセードができるところは、全部それでいく。

でも、こけるけど(笑

下りは下りで、楽しい。

2時間ほど歩き続けて。。。

やっと車についた。

ボンネットをポンポンっと叩く。

ただいま!

時間もまだ14時半。
登り4時間、下り2時間か。
富士山と変わらんね。
雪でこれなら、良い方か。


しかし・・・

足が痛い。。。

登山靴を脱いだ瞬間の解放感と言ったら。。。

はぁぁぁ~・・・♡

って感じ。

とりあえず、ズボンだけ履きなおして。

くっさい服はコンビニ袋に詰める。


車に乗り込んで、出発の準備。
Uさんと息子には、下山報告のLINEする。


さて。。。


今日は。。。

これから少し移動する。

車を走らせる。

 

 

 

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