子どもでも大人でも迷うことってありますよね。
・部活やめようかな…
・この資格取ろうかな…
・もう眠いけど宿題が終わらない…
家族や友人、大切な人が迷っている時、
何とか力になりたい、と思いますよね。
「部活そんなに大変なんだったらやめてもいいんじゃない?」
「もうすぐ大会だし、それまでもうちょっとがんばって続けてみたら。」
とアドバイスすることもあるかもしれません。
少しでも相手の役に立ちたいと思い、相手のためになりたい、と願うからこそです。
でも実際に何かアドバイスをしても、
「うん、ありがとう!そうやってみる!」
とすぐには解決しないことも多いのではないのでしょうか。
「そうは言われても、~~だし…」
と、反論されて、
お互い言い合いになったり、
気まずさが残ったりすることもあるかもしれません。
そういう時、実は相手は、
「大変ならやめておいたら?」
「大会まで続けたらいいんじゃない?」
といったアドバイスを求めているわけではない、ということです。
迷っている時というのは、
まだ心が決まりきっていません。
そういう時に、
どちらか一方のことをするように
助言すると、
そこで取り上げられなかった気持ちが
取り残されたように感じてしまいます。
そして、
取り上げてもらえなかった気持ちを
弁護したくなったり
わかってもらえないと感じてしまったり
するのです。
じゃあどうすれば、
相手の助けになる関わりが
できるのでしょうか。
ここで役に立つのが、
話を「聞く」ということです。
特に「能動的な聞き方」
という聞き方が役に立ちます。
「能動的な聞き方」というは、
自分の意見をさし挟まず、
「あなたは、こういうことを思っているのね。」
「あなたはこう感じているのね。」
と相手が本当に言いたいことを
確認していくような聞き方です。
具体的には、相手の言ったことを
・繰り返す
・気持ちを汲む
・言いかえる、要約する
ということをします。
子どもが
「部活大変だな~やめたいな~」
と言ったら、
「そうなの、部活大変なの、やめたいんだ。」
と繰り返します。
これは、子どもが言ったことを確認しているだけで、
「じゃあやめたら?」と同意することとは違います。
そしたら迷っている子どもは、
「でも、やめたら友達や先輩と離れちゃうし…」
と、やめたくない思いも話すかもしれません。
そういうときも、
「部活をやめて、友達や先輩と離れちゃうのは嫌なんだ。」
と気持ちを汲みます。
そうすると、会話が続いて、いろんな思いが出てきます。
「うん。でも、やっぱり勉強との両立はキツいな。」
「でもここまでがんばったし、次の大会までやってみようかな。」
「でも、志望校には絶対に受かりたいし。」
いろんな気持ちを行ったり来たりします。
こうやって行ったり来たりしながら、
自分にとってどんな気持ちが強いのか確認したり、
薄々感じていたことにはっきり気づいたり、
不安を解消したりして、
自分の本音を発見していくのです。
いろんな気持ちが出てきたら、要約します。
「勉強との両立が大変だから部活をやめたいけど、
ここまで頑張ってきたし、
友達や先輩と離れたくないし、
どうしようか迷ってるのね。」
など。
すると子どもは、
そうそう!それで悩んでるんだよ!
とスッキリします。
すると、悩みの質が変わります。
部活をやめるかどうか?
で悩んでいたのが、
・部活と勉強を両立するにはどうしたら良いか?
・部活をやめなくても、成績を上げる良い方法はないか?
・部活をやめてもこれまでの仲間と関わったり、
新しい友達を作ったりするにはどうしたら良いか?
などなど、発展していきます。
そして、最終的には、
自分で納得のいく結論を出すことができます。
「自分で決める」ということは、
勇気の要ることです。
自分で決める経験が少なければ、
年齢が大きくなったからといって
自然にできるようになるわけではありません。
だからこそ、子どものうちから、
自分で決められる範囲のことは
自分で決めるという経験を
積み重ねることが
大切と考えています。
身近な人が迷っているとき、
アドバイスをいったん脇に置いて、
「聞く」に徹してみてはいかがでしょうか。

