ずーっと、そして毎日、イライラしながら聞いている、最近の間違ったアクセントの筆頭。

「全員」

 

全員のアクセントは、平板である。

アクセント辞典にはそれしか明記されていない。

 

しかし、「全員」のアクセントがゼンイ\ンになってきたのは今から20年くらい前だろうか。

そして、最近は、テレビで聴く「全員」ということばの半数以上が間違ったアクセントになってきた。

 

とにかく気になる。

気持ちが悪い。

 

そもそもは、スポーツ観戦でよく聴くようになり、スポーツ解説では、今や100%に近い人が間違ったアクセントの方で話す。

それは、スポーツの解説者が、元スポーツ選手であり、喋りのプロではないから仕方がない…とずっと思ってきた。

そして、スポーツの世界では、めちゃくちゃ、この単語を多用する。(選手のインタビューを聞いていると、時として正しいアクセントで話してくれる選手がいて、ホッとしたり好きになったりする)

 

ところが、数年前から、ドラマ界でも間違ったほうが半数を超えた。実際半数どころではない。

あるドラマでは統一させているの?っていうくらい間違ったアクセントを多用させる。

 

役者は喋りのプロなので、間違ったアクセントは直さなければならない。

役者がまずアクセントの訓練をするのは当たり前の話だけれど、現場で間違いがあった場合は、演出家を含むスタッフが修正しなければならないのだが、どうもその逆が起きているのではないかと思わせる番組もあった。

 

そして、とうとう、喋りのプロフェッショナル、アナウンサーにまで最近は、間違いが発生し始めた。

まだ数少ないが、存在する。

 

聴くのが辛い。

気持ちが悪い。

 

(私の稽古場では、100%注意するけどね)

 

言葉は生き物だ。

だから、使っている人が多くなると、それは辞書に載ったりする。

アクセントについても同じで、そのアクセントが多く使われるとOKになっていく。

しかし、あくまでもこれまでのアクセント(この場合平板)が、第一アクセントであり、その次に、(これでもいいよ)という感じで表記される日がやってくる。

まもなくやってくるであろうその日のために、私は心の準備をしておかなければならない。気持ち悪くならないように?

 

しかし、プロフェッショナルは別である。

プロは、基本的にアクセント辞典の最初に書いてある、そもそものアクセントで喋る、べきである。

そう、生徒にも指導している。

 

そして、もっと間違ったアクセントで喋る人が増えている最たるものは、「4月」と「2月」である。

これを頭アクセントで喋る人が非常に増えていて、こちらはラジオのアナウンサーでも普通に使っていることが増えた。

気になる。けれど、こちらは頭アクセントの方が少しおしゃれな響きを持っているような気がする。そのためか「全員」よりは、時によっては(1つの文章に「4月」が2、3回入っているような場合)耳が許してしまう傾向がある。(あくまでも私の場合)

 

スポーツ選手やスポーツ界で、「全員で」と毎日間違ったアクセントで喋り続けているのは、まあ仕方がないとしても、アナウンサー、役者、その他、公共放送機関で喋りのプロとして仕事をしている人たちは、流されてはいけないのだ。

 

私の心の健康のために(笑)是非とも直していただきたい!