雲は流れた | Group Ten

Group Ten

小川潤子、池田義隆、西村有加がグループ展に向けてブログを始めました。

萎れた花が落ちた。
それを拾い、掌に終わりの近い体温を僅かに感じる。
それをどうする事も出来ない。
鳥なら墓を掘ってやれるだろう。
猫なら墓標を立ててやれるだろう。
人ならば葬式に出してやれるだろう。
花なのだ。
萎れた花を掌から落とす。
音もせず、萎れた花は落ちた。
それを悲しむ者はこの街にはいない。
希望という名前の子に会う。
何と読むのか聞き忘れた。
別れた後に気付いた。
今度尋ねよう。