ひな祭りも忘れてたくらいな、季節感のない日々を送っていたな~と少し反省する。

そんな中でも短歌?だけは、詠んでいる…

忘れないうちに、覚え書き

 

2月17日

氷上をしなやかに跳ねる君の背に無垢なる白き羽も揺れてる

2月18日

目覚めれば晴天の空青々と夢の続きはハッピーエンド

夕と夜の狭間に肢体横たえて無言の視線強く輝く

2月19日

薄氷を履むように生く義母の居てホームの風は少し冷えくる

2月20日

チケットの小さな文字列暗号のように唱えつ客席探す

2月21日

君想う苦しくなりて空を見るそれから静かに目を閉じてみる

2月22日

猫除けのセンサー置きて数ヶ月君の姿が懐かしくあり

2月23日

小籠包湯気立ち上る一画は中華街裏行列の先

巻き起こる笑いの渦の中におりからだの全てほどけてゆれる

2月24日

石膏のマスク冷たく肌にのり夢の世界へそろりと入る

2月25日

人垣のその先にある若冲は犬百匹がぬくぬくと居り

2月26日

夕暮れが勢い付けて近づきぬ冬は私を出不精にする

2月27日

カーテンと一緒に揺れる蜜柑の皮あと何日で陳皮になるや

2月28日

難問をサクサク解きし君は今北の大地で数学者なり

3月1日

デパートの入り口彩る吊るし雛花咲月は乙女とならん

3月2日

港町写真に撮れば客船も桟橋さえも小さな点に

君の手の温もりさえも忘れるかいつか私が消える時には

3月3日

耳よりの情報なんてだいたいが使い古しのネタにすぎない

3月4日

窓辺には洗濯物が揺れている花粉も一緒に揺れているよね

3月5日

雷鳴は夜半の街を駆け抜けて冬逃げるよに雨音残す

 

その日その日の出来事がお題を通して見えてくる、そんな短歌でも良いかなと、ひとり思う。