忘れもしない6年前、その日は台風のような大雨の日で、入院先へ行く電車から見える多摩川はついこの間の台風の時のように、うねりながらゴウゴウと流れていた。

説明を受けて早めに寝てしまった私は、その日の夜、ニューヨークで起こった出来事を翌日朝のニュースで知った。

そう、翌日が手術だった。

手術中の待合室で、夫と姉はずっとこのテロについて話していたそうな。


あれから6年、あっという間というべきか、やっとというべきか、判らないけれど、あの日の前と後とでは心持が全く変わっていることだけは確か。