身近な人を亡くした経験もなかったかもしれないが、今まではあまり意識したこともなかった。けれどここ数年幾度かの別れを経験すると、一つ一つの行事がそれなりに大切なものなのだと感じる。
通夜、告別式に始まり四拾九日、新盆、一周忌、三回忌、とそれぞれのイベントを通して、喪失感を癒していくのだと思う。
今年は叔母の新盆で迎え火を焚きお位牌の回りにお花や供物で飾る、一つ一つの所作が亡き人を思い出させつつその思いを心の中に少しずつ納めていく。
集まった人同士がそれぞれ思い出を語ることでお互いを慰め合い、癒しあっていく。お線香の香りがやさしい。