バブル期にスタートした新規事業部は、ようやく単年度では黒字化する目途がたった矢先に解散が決められてしまった。12年前の早春のこと、それから半年後最後に残ったスタッフの一人として私は結局別部門へ移動となった。当時の事業部で社内に残れたのは私だけ、営業スタッフ、サービススタッフ全て他の会社へと転職していった。
上司は私が移動した後、最後の残務処理をして秋に退職した。多くのことを学んだ事業部は5年間という短い期間で消滅してしまった。
理不尽とか冷たいとか会社に対する感情は一言で言い表せるものではなく、その感情は今も心の奥底で消えずに塊となって残っている。