・魔法少年の台頭

 

とある男たち5人がカラオケボックスにいた。今井雄二、笠原昇、斎藤健吾、小西牧人、一ノ瀬連である。この5人は西園寺和樹以来の日本での魔法少年だった。皆スポーツが好きで、体力には自信があった。中でもリーダー格の今井雄二はサッカーの地区大会では常連だった。このメンバーで大会に出ることも多い。

「俺さ、弱い男って生きてる価値ないと思うんだよ。そう思わないか、みんな?」

「さすが雄二。言うことが恰好良いぜ。」と昇。彼らはグループ内においては不和はなかった。だが、仲間意識が強い半面、外部の人間を敵視するようなところがあった。

「今日は何して遊ぶか。」、雄二が大声でそう言いながら外に出ると。とある少女とすれ違った。小柄でまるでお姫様のようなその少女はハイヒールを履いてゆっくり歩いていた。髪はおろした状態であり、肩に届くか届かないくらいの長さだった。

「めっちゃ別嬪」、雄二は心の中で思った。

「おい、おまぇら、あの女狙うぞ。」

雄二たちが彼女の前に躍り出た。

「あの、何ですか、あなた方は?」

「お嬢さん、ちょっと遊ぼうぜ。」

そう言って、彼女の腕をつかもうとした雄二の手を彼女自身が振り払った。

「やめてください。警察呼びますよ。」

雄二の合図とともに彼らは魔法少年に変身した。昇が手を振りかざしてフィールドを作る。フィールドの中には魔法を使える者と彼らと同伴している者しか入れないのだ。

「その力を悪用しようだなんて、最低な発想ね。わたしをどうするつもりよ。」

彼女のイントネーションは妙に印象に残った。「わたし」という言葉の「た」という1文字に強いアクセントがあるからだ。

「そんなの襲ってあんなことやこんなことするに決まってるじゃん。」と雄二。

彼女は彼らを睨みつけると、突如神々しい光に包まれた。光が消え去ると魔法少女の姿が浮かび上がった。

「な、お嬢さんも、魔法仕えたんだ。ますます気に入ったぜ。」と雄二。

そして、雄二たちと彼女の戦いが始まった。だが、5対1の戦いでは力の差は圧倒的だった。彼女は雄二たちの手によって地面に押し倒された。暴れる彼女を抑えて目的を果たそうとする雄二たち。その時、何者かによってフィールドが壊された。