・明かされた秘密

 

 好美が変身を解除する。

「ごめん、ちょっと……グロテスクだったね…いや、ちょっとどころじゃないか。」

瞳子が口を開く。

「あの、助けてくれて、ありがと。私1人で戦ってたらきっと……」

「別に良いってことよ、こんくらい。全くあんたは、ほんとどうしようもない奴なんだから。大体こんな仕事、ろくに運動神経が優れない奴がやることじゃないわよ。」

イーグルを一瞬で倒せたことにほっとしたのか饒舌になる好美。

でも、と真剣な表情で続けた。

「何で、分かったの?イーグルが襲ってくるって。この私でさえあんたが立ち止まるまで全く気付かなかったのに…」

「それはね、えーと、その、歩くのに疲れちゃったんだよ。ほら、私、体力ないからさ…」

好美が瞳子に目を向ける。瞳子が目線を逸らす。

「瞳子、あんたって嘘へたね。隠さず本当のことをおっしゃい。」

瞳子は観念して本当のことを包み隠さず語りだした。好美は彼女が話しやすいように最大限の相槌を打った。普段から人間を良く観察しており、愛嬌良く見せることが得意な好美にとってこれくらいは朝飯前だ。

「へぇ。あんた、動物と話せるなんてね。そんな能力があるなんて、羨ましい限りだよ。」

「しーっ。今言ったことは、他の人には秘密だよ。」

「どうして?せっかく凄い能力なのに、もったいない…」

「この力を悪いことに使っているんじゃないかって思われるかもしれないじゃない。」

「あはは、何それ。あんたにそんな度胸ないでしょ。仮にできたとしても、嘘が下手すぎてすぐバレるでしょうし。」

「な、何よそれ。私が臆病って言いたいわけ?」

「そう!」、好美が自信満々に答えると2人は顔を見合わせて笑った。

「あんた、自分では何もできないって言ってたけど、できることあるじゃん。その力、使いようによっては凄いものになるわよ。」

「そうかな?」

「そうよ。でも、単独で戦うのだけは辞めた方が良いわね。命を落としかねない。」

好美の真剣な言葉に瞳子は言葉を詰まらせた。

「大丈夫、私がいればね」と好美。2人は自宅に帰るためそれぞれ別の方角に向かった。瞳子に飛鳥が話しかけてくる。

「あの田村好美とかいう奴を信用して大丈夫なのかい?あいつは元々松下理恵のグループにいた敵だよ。」

「大丈夫だと思う。悪い人ではなさそうだし。」

「演技かもしれないじゃんか。まあ、暫く様子を見てからにしよう。瞳子に手出ししたら、その時は容赦しない。」