奏多たちが闘っている場所から少し離れた地点でも、別の戦いが繰り広げられていた。
「お前ら下がってろ。」、ディプラ・ボンザがルド・ミンナとゴジパ・ボブジに命令を下した。
2人は彼の言うとおり大人しく後ろに下がった。
「ミラクルトウェルブ、レッドマジック!」
純花がディプラ・ボンザの刀の攻撃を避け、ボンザの身体に数発の攻撃を食らわせた後、魔法の光を放つ。
しかし、それは刀によって粉砕された。
「ミラクルトウェルブ、ブルーマジック!」、ゆうりがボンザに後ろから攻撃を食らわせる。
ボンザの動きは一瞬止まったが、すぐに後ろを振り向いて、刀の先から電撃を放った。
純化とゆうりの身体はその光を浴びて後方に吹き飛ぶ。
「ミラクルトウェルブ、グリーンマジック!」 「ミラクルトウェルブ、イエローマジック!」
梨菜と美桜が同時に攻撃を放つ。
ボンザはその攻撃をジャンプしてよけた。
そして、梨菜の腹部に強烈なパンチを食らわせた。
彼女の身体も後方に強く吹き飛んだ。
腹部を抑え地面に倒れこむ。
美桜がボンザに連続で蹴りを浴びせて、ボンザが少し体勢を崩したところにもう一度魔法の攻撃を放つ。
空中から出現した無数の黄色の公団が真っすぐボンザの方に向かっていく。
だが、その攻撃もボンザの刀によって跳ね返された。
跳ね返ってきた自分の攻撃を喰らって美桜の身体もまた後半に弾き跳んだ。
4人が地面に倒れこむ。
ミーティアとミラクルトウェルブの戦士たち...
ヒーローたちはこのまま終わってしまうのか。
いや、ヒーローはそう簡単に諦めはしない。
「こいつ、強すぎるぞ...」
「それでも、フェルドを倒さない限りは世界を守れない...」
「このまま終わってたまるか。」
ミーティアたちがこぶしを握り締めながら立ち上がる。
「私たちはこの程度のことでは絶望しない...」]
「絶対に世界を守ってみせる。」
「あたしたちの絆を今見せつけてやるわよ。」
「うん!」
ミラクルトウェルブの戦士たちも傷を抑えながら立ち上がる。
「待ってくれ。」、その時、どこかで聞いたことがある声がした。
声の方向を見ると、アドバンスフォーの1人であるエミル・キピータの姿がそこにあった。
「お前生きてたのか。」、驚嘆の声をあげるボンザ。
「フェルド様、それにボンザ。これ以上闘い続けたとしても新たな悲劇を生むだけです。人間とサーパスが共存できる社会を目指しましょう。」
梨菜は思わずボンザの顔を見上げた。
「こざかしい。人間と我らが共存することなどとわにない。ミーティアたちよ、滅び去れ!」、そう言うとフェルドは口から黒光りする光線を放った。
それはどんな生物を模試に至らせる光線...
喰らってしまえばどんな生物でも命はない...