ソース記事:Judge deals Jackson doc 2 setbacks with rulings


ロサンゼルス (AP通信) -- マイケル・ジャクソンの死亡をめぐり、判事が医師に2つの敗北を与えた。刑務所送りに一歩近づく事を意味する刑事訴追(起訴)と生活手段の没収である。

6日間に渡る予備審理を終えて、ロサンゼルス高等裁判所判事のマイケル・ペイスターは火曜日コンラッド・マーレイ医師に対し、この心臓内科医が過失致死の容疑で起訴する為に十分な証拠があると言い渡した。

今回の裁定により、50歳のポップ・スター死亡時の全ての局面を検証し、彼の逝去に関する責任の所在を遂に突き止める事となる注目の裁判を行う舞台が整った。

裁定を下すと同時にペイスター判事はマーレイのカリフォルニア州での医師免許も停止した。この内科医の弁護人は彼のクリニックがある他の州もカリフォルニア州の処置に倣うのではないかと懸念している。

マーレイはジャクソンに致死量の麻酔薬プロポプォルやその他の鎮静薬を投与したとして、検察側からこの歌手の2009年6月の死去に関して過失致死の嫌疑をかけられていた。医師側は無罪を主張し、罪状認否を行う為に1月25日に再出廷する。

ペイスター判事は自身の裁定についての短いコメントの中で、57歳のマーレイが法廷に立つ(起訴される)為の十分な証拠があったと述べた。そして彼が医師免許を保持することを許されていたら、ジャクソンの元専属医が非常に「危険な状態」を引き起こすかも知れないと判事が考えている事は明らかだった。

マーレイの弁護人エド・チャーノフは、マーレイはジャクソンの死去以降カリフォルニア州での医療行為は行っていないので免許停止は「核兵器を使う様な物だ(行き過ぎた措置)」だと主張した。

「そんな事をされたら彼はおしまいです。」チャーノフは語った。「彼はこれ以上医療行為を出来ません。彼の患者達は医者を失うのです。」

火曜日の弁論の締め括りにペイスターがマーレイの姿として描いたのは、粗末な医学的判断力を露呈し、ジャクソン家に甚大な被害を与えた医師の姿であった。

「マーレイ医師の行動によってマイケルは亡くなったのです。」地方検事代理のテイヴィッド・ウォーグレンは語る。「マーレイ医師の行動のせいでマイケルの子供たちは父親を失い取り残されてしまったのです。」

予備審理の最終日、もう1人のマーレイの弁護人がジャクソンが何らかの方法で致死量のプロポプォルを自分自身に投与した可能性について専門家を追求した。

検視局と検察側の専門家は、医師が寝室を出た隙にジャクソンがプロポプォルを飲み下せる可能性があるとはいえ、到底考えられないと語った。双方とも、仮にこの様な事が起きたとしてもマーレイに落ち度がある事に変わりはないと述べた。

参考人として証言台に立った麻酔医のリチャード・ラファロ医師は、ジャクソンが亡くなった2日後に行われた警察の取り調べの際にマーレイが ジャクソンが麻酔薬中毒になっているのではと心配していたと話していた事を証言した。マーレイはトイレに行く為にジャクソンを残して寝室を出て、戻って来た時にはポップ・スターの呼吸は止まっていた。

「ヘロイン中毒患者の横に注射器を置いてその場を立ち去るのと同じ事です」参考人として証言台に呼ばれた麻酔医としてリチャード・ラファロ医師が語った。

亡くなる前の最低2ヶ月間、睡眠の助けに週6夜もプロポプォル投与を受けていたジャクソンを正しくモニターする為の適切な設備をマーレイは用意していなかったと彼は語った。

ラファロはまた、ジャクソンを蘇生させようと彼のベッド上でCPR(心配蘇生措置)を行ったマーレイの試みについて「全く意味がない」と指摘した。この処置は床などの硬い場所で行われなければならないのだ。

検察側の見積によると21分とも言われる救急要請の遅れなどは、この医師がジャクソンをどの様に扱ったかを表す最たる例であり、医療ケアの原則を甚だしく逸脱しているとラファロは語った。

ウォーグレンはジャクソン死亡の責任はマーレイ医師にあるとする弁論の締め括りにこう告げた。

「マイケルが今日ここに居ないのは、全くもって技量の欠けた無能で認識不足のコンラッド・マーレイ医師のせいなのです。」