このところずっとアストンマーティンの「シグネット」という超小型車を営業車に使っております。カテゴリーとしては普通自動車なので幅は普通にあるのですが、長さが軽自動車よりも短い。



これがそれ。

 

営業車の生命線は1に小さい、2に壊れない、3に燃費がイイ、この3つでありまして、営業先のあちこちで臨機応変に駐車しなければいけないものですから、何よりも1の「小さいこと」がカギになります。2については基本的にトヨタ製なので安心(ひとつ前は、シグネットのベースモデルのトヨタ「iQ」に乗っていた)。3については、自家用のハイブリッド車(トヨタ「アクア」)ほどではありませんが、まずまずの水準。

 

しかも気分はジェームズ・ボンド。「007 ゴールドフィンガー」に出てくるアストンマーティン「DB5」(これが過去に生産されたクルマの中でいちばんカッコイイ)と同じ色に塗装しています。

 

シグネットは発売されたと思ったら2年で生産終了してしまい、聞くところによると世界で150台しか販売されなかったとのこと。もう手に入らないので、現役で仕事をしているうちはずっとこれを使い続けようと考えております。そのためにはこまめな点検が大切。近所のトヨタのディーラーに持ち込んで定期点検をやりました。フィルターを清掃してもらってクーラーの効きも改善。すでに8万キロほど乗っていますが、さすがにengineered by Toyota、コンディションにとくに問題はなく、このままあと10年はいけそうです。

 

ということで、クルマを買い替える予定はまったくないのですが、もし営業車の制約をはずしてスキなクルマを買う(ただし自分のお金で)ということになったらどれにするか。現行のアストンマーティンにはまったく関心ございません。往時の面影はなく、平凡なスーパーカーになってしまいました。だいたい値段が高すぎるので僕には買えませんが、仮に半額だったとしても興味なし。

 

で、ぜひ乗りたいと思う現時点でのナンバーワンがダッチ「チャレンジャー」。現行モデルはいよいよ古式ゆかしいアメリカン。21世紀のクルマとは思えないほどイイ味出しています。

 

「ダッジ チャレンジャー」の画像検索結果

これがそれ。色は何といっても黒一色がイイ。内装も真っ黒。ブレンボのオレンジが利いている。

 

「ダッジ チャレンジャー」の画像検索結果

 伝統色のオレンジもeeなあ!ボンネットの盛り上がり(←「エンジンが収まりきれないんだよ!」というアメリカンな主張)とエアインテークが最高。これ、1970年モデルといってもしっくりきます。ダッジのデザイナーはよーくわかっていらっしゃる。しかも、内装が超ダサい。これでもかというほど安っぽくユルユルのデザイン。スミからスミまでアメリカン。この辺も意図的なのでしょうか。だとしたらなおさら素晴らしい。

 

V6 DOHC 3600ccのPENTASTARエンジンよりも、V8 OHV 5700ccのHEMIにしたいところ。このHEMIエンジンは実に凶暴な代物。営業車の要件の真逆。「(異様に)デカい」「壊れる(と思う)」「燃費が(異常に)悪い」の3条件をよどみなく満たしまくりやがる逸品です。まさに「チャレンジャー」。しかし値段は手ごろ。

 

子どもの頃の昭和40年代、家のクルマはフォード「カプリGT RS」でした。当時はアフリカにおりましたが、ヨハネスブルグから2泊3日ぐらいの行程でケープタウンまで、砂漠のようなところを突っ走って旅行したのを覚えています。まさにグラン・ツーリズモ。

「フォード カプリ RS」の画像検索結果

これがそれ。ボンネットの盛り上がりに注目(ただし家のは銀色のボディに黒のソフトトップだった)。このクルマのカッコよさが少年期に刷り込まれておりまして、ロングノーズに惹かれます。

 

より現実的な路線でいえば、現行のレクサスRCがカプリマナーの古典的GTデザインでカッコイイ。

 

「レクサスRC F SPORT Prime Black」の画像検索結果

これがそれ。やっぱり黒がイイですな。内装も黒一色。レクサスのスピンドルグリルはあざといと嫌う人が少なくありませんが、僕は大スキ。アストンマーティン・ザガートを髣髴とさせます。

 

RCには「F」という特別モデルがあります。

 

「レクサス RCF」の画像検索結果

これがそれ。エンジンはいまどきノンターボの5リットルV8。でたときに試乗してみましたが、まったく現実ばなれしていて、日本の公道では無意味なハイパフォーマンス。フツーのRCで十分。むしろハイブリッドを選びます。

 

仕事をしないジジイになれば、日本でもチャレンジャーにチャレンジできるかもしれません。引退が楽しみになってきました。