「オールマイティーウェア」という概念をご存知でしょうか。え、ご存知ない? 当然ですけど当たり前ですけど。これは僕が20年ほど前に確立した概念でありまして、要するに「いつでも同じ服を着ている」という生活様式のこと。

と申しますと、故スティーブ・ジョブズさんの黒いTシャツとブルージーンズを思い浮かべる方も多いと思いますが、そうではないんですね、これが。オールマイティーウェアというのはその時間軸における長さに特徴があります。すなわち、起きている時も寝ている時も、家にいるときも外に出ている時も完全に同じ服装をしている。これがオールマイティーウェアなんですね、ええ。スティーブ・ジョブズさんも寝ている時は黒Tとブルージーンズではなかったと思います。ま、もしかしたらそうだったのかもしれませんが、そうだとしてもそれはこの際どうでもイイ。

その性質からして、オールマイティーウェアは上下2組が必要になります。どうしても洗濯しなければなりませんからね。朝から晩までずーっと着ているので、だいたい2年から3年で着つぶすということになります。今年、僕はオールマイティーウェアのAセットを買い替えました。最高に気持ち良くて楽で耐久性がある、これが優れたオールマイティーウェアの条件でありまして、これを基準に様々なトレパン・トレシャツ(最近ではスウェットという)を物色しておりました。

昨年まで僕にとっての最高のオールマイティーウェアは、日本の誇る職人気質のブランド「フィルメランジェ」のスウェットでありました。これは今もオールマイティウェアBセットとして現役で活躍中です。で、フィルメランジェは素材が最高に気持ちいいのですが、難点は耐久性に欠けるということ。そこで今年の買い替えにあたっては、耐久性を重視して選考委員会に臨みました。

で、めでたく「究極のオールマイティーウェア」といってもよい逸品を見つけました。チャンピオン銘柄のスウェットの上下です。



これがそれ。靴下もついでにチャンピオン。

この銘柄のスウェットにも色々なものがあります。ちょいと値は張りますが、皆さまにおかれましては、必ず「リバースウィーブ」というタイプのものを選んでください。チャンピオンといえば「キングオブスウェット」として有名ですが、不朽の定番と言えるのは、昔ながらの素材と製法で作られるこのリバースウィーブだけ。きっちりと目が詰まった厚手のコットンで、最初はちょっとゴワゴワしているかなと思うのですが、着ているうちにイイ感じに馴染んできます(オールマイティーウェアはそれこそ日がな一日ずーっと来ているのですぐに馴染みます)。

さすがに伝統の逸品、これでこの秋冬のオールマイティーウェア生活が大いに充実することでしょう。来年辺りBセットも買い換えの時期を迎えるのですが、その時は躊躇なくAセットと同じものを選びたいと思います。

オールマイティウェアには様々な利点があります。服飾費がかからない。服を着替える手間がいらない。物が増えない。どの服にしようかと迷う必要がない。服を出し入れする手間がかからない。つーか服をしまう必要がそもそもない(着ていない時は常にベットの上に置いてある)。厳選の逸品なのでいつでも楽で快適。いやー、本当にオールマイティーウェアって素晴らしいですね、これホント。

かくいう僕でも仕事の時はさすがにオールマイティウェアを脱いで、デニムとか(僕にとっては)フォーマルな服に着替えます。でも家にいるときは寝ても覚めてもオールマイティーウェア一本やり。外に出るときでも犬(猪鹿お蝶)の散歩やジムはもちろん、日用品の買い出し、郵便局や銀行などの用事、dvd を借りたり返したり、近所での外食(お寿司屋さんの柳川、ピザハウス・モッコ、とんかつ屋の稲、お蕎麦屋さん、中華料理の黒龍、カレーとハンバーグの丘公園などなど)、こうした用件は全てオールマイティウェアで出かけます。

私的な用向きであっても人と会う時やちゃんとした場所やお店のときは失礼になるのでフォーマルウェア(デニムのこと)で出かけますが、そうした必要性がないときは銀座だろうと青山だろうと丸の内だろうと、オールマイティーウェア。いやー本当にオールマイティーウェアってオールマイティですね! つーか自分でそうしてるだけなんですけど。当然ですけど当たり前ですけど。

ということで、電通の安田部長いかがでしょうか。

以上、久しぶりの「電通の安田部長いかがでしょうか」系のお話でございました。このところ電通は各方面から袋叩きに合ってる観があります。ま、確かに問題や改善すべき点はあるのだとは思いますが(問題のない組織や制度は存在しない)、安田部長におかれましては、これまで通りのイイ仕事に邁進してくださいますようお願い申し上げます。