優れた戦略で高い業績を上げている事業を表彰するポーター賞、これ僕の仕事の中でももっともやり甲斐があって面白いもののひとつなわけですが、今年度も受賞企業が決定し、先日12月2日に授賞式を兼ねた「競争力カンファレンス」が一橋講堂で開催されました。


午前中はこれとは別に「ポーター賞クラブ」の議論の集いがございます。ここに歴代ポーター賞受賞企業の経営者の方々をお招きして、毎年特定のトピックについて議論するわけですが、今年は東京糸井重里事務所の糸井重里さんにお願いしてお考えになっていることをお話しいただき、それを契機に全員で議論いたしました。糸井さんの会社の篠田さんにも加わっていただき、深イイ議論ができました。先日、「好き嫌い対談」に出ていただいたオイシックスもポーター賞受賞企業でして、高島社長も参加していましたよ。


で、午後はいよいよ授賞式。


ポーター賞の意味合いを話しているところ。単純に何かの基準でパフォーマンスが高い企業を表彰するというありがちなものではなく、好業績の理由、すなわち戦略の中身を手数をかけて評価し、受賞企業を選出するというところにこの賞の独自性がございます(詳しくはこちら)。


で、本年度の受賞企業はアイスタイル(@コスメの運営会社)、スタートトゥデイ(ZOZOTOWNでおなじみ)、星野リゾート、YKKの4社でございました。


4社の代表の皆さんと運営側の一橋大学の仲間と記念写真。おめでとうございます!

かつて一橋で長いことご一緒していた竹内弘高ハーバード大教授も日本に来て、久しぶりに講演をしていただきました。このプロジェクト全体を統括指揮しているのは同僚の大薗恵美教授(後列右端)。ポーター賞が続いているのも彼女のおかげです。

4社とも日本を代表するクオリティ企業。今回は僕が4人の経営者の方々と壇上で対談しながら各社の戦略の中身と受賞理由をご説明するというやり方をとりました。とくに星野リゾートの星野さんやスタートトゥデイの前澤さんとは、これまで仕事でご一緒する機会も多く、僕としても慶賀の至りであります。

星野さんはポーター先生の競争戦略論に強い影響を受けている経営者でいらっしゃいまして、「部活のアイスホッケーで優勝したとき以来の嬉しさです!」とおっしゃっていました。



喜びの星野さんたちと記念写真。

ポーター賞は大薗さんをはじめ運営委員が総がかりで長い時間をかけて家内制手工業でやっておりまして、コンファレンスが終わると毎回かなり強めの達成感がございます。いやー、めでたいめでたい!引き続き、戦略の腕に覚えがある企業の応募をお待ちしております。