えー、あらかじめ確認しておきますと、僕の音楽の楽しみ方はあくまでも垂直主義。どういうことかというと、

自分のスキな音楽を聴く

聴くだけでなく踊ってみる

踊るだけでなく歌ってみる

歌うだけでなくBluedogs(というバンド)で演奏してみる

演奏するだけでなくライブで実演してみる

実演するだけでなくスタジオでレコーディングしてみる

レコーディングするだけでなく出来上がったCDを可処分所得を勘案しながら厳選して揃えた自宅のオーディオ機器システムで聴いてみる

聴くだけでなく踊ってみる……(以下、無限ループ)
という楽しみ方。垂直的に延々とつながっていくから垂直主義。

で、先だってもここで書きましたように、いつものスタジオでBluedogsのレコーディングにいそしんだわけです。

ところが!
Bluegodsは70年代を中心としたロックやジャズロックのバンドなので、僕の大スキなElvisはできません。だいたいTCBバンド(70年代のエルヴィスのバックバンド、これ最高)のベースのパートを演奏しながらElvisを歌うことは不可能。Bluedogsではヴォーカルはたまにしかやっておりませんが、Elvisをやるとなると担当したいのは歌唱だけ。

シングル(10歳になる以前)のときの音楽経験はその後人生を通じての音楽趣味に多大な影響を与えるわけですが、僕のシングル時代(在アフリカ)はエルヴィスとモータウンによどみなく明け暮れまくりやがる日々。いまでもエルヴィス、テンプス、スティーヴィー、ダイアナ(シュプリームス)、フォートップス、スモーキー、そしてもちろんマーヴィンは大スキな音楽です。

で、当然自分の娘にもこの影響を施しまくろうと考えた僕は、彼女を3歳のころからエルヴィス漬け、モータウン漬け(とくにテンプスは聴きながら踊らせる)にしたわけでして、その後15年ほどたった今も最近のティーンエイジャーには珍しく、自室でElvis On Stage 1970を熟聴しているかと思えば、今度は居間でテンプスのGet Readyのステップを踏んでいるという立派な娘に育ちました。

で、話は戻りますが、Bluedogsとは別に自家製TCBバンドを組織し、僕がエルヴィスのヴォーカルを担当してレコーディングやライブをやり、エルヴィスを垂直的に楽しむというのが、見果てぬ夢(Impossible Dream)。

マイTCBバンドの陣容は、ギターに河村隆、ドラムスに松山和男(ここまでBluedogsと同じ)、ベースに超絶技術の横山友一郎(ただし楽器は僕のプレベを弾いていただく)、キーボードは佐藤文子(文さん)とはいかなくとも誰か上手な人だったら誰でもイイ。

でも現実的には、ま、スケジュールをとるのが難しそうでありまして、断念し続けているのであります。

で、そんな見果てぬ夢に少しでも近づこうと思い、DCNの休日の昼下がり、自宅のハイファイシステムでヴォーカルトラックマイナスワンのエルヴィスのCDをかけてひとりさびしく、さびしいわりにはデカいヴォリュームで20曲ほど歌っておりました。

で!突然思いついたわけだ。この音源をいつものレコーディングスタジオに持ち込み、そこでヴォーカルだけ録ってマイエルヴィスアルバムをつくるというのはどうか?すなわち疑似垂直エルヴィス。いままでなんで思いつかなかったのかと思うほどイイアイデアでイイね!

今年中にやろうと思います。おそらく30曲入りぐらいになる見込み。

それにしてもTCBバンドのライブ、やりたいな……。こっちは死ぬまでに一度はやってみたいと思います。