多くの人が指摘する通り、ダニー・ハザウェイの"Live"(1972)はまごうことなき名盤であります。ようするにグルーヴというのはこういうことなんですね。ハザウェイは1979年に34歳の若さで死ぬわけですが、ある意味仕方がありませんね、天才ですから…。



1曲目のWhat's Going Onもイイのですけれど、はやり山場は最後のVoices Inside。これは長いソロ回しのインストでありまして、テーマ→key→g1→g2→b→テーマという展開なのですが、ギターのコーネル・デュプリー(g2)のシブいグルーブはもちろんのこと、ベースのウィリー・ウィークスが死ぬほどイイね!ソロの構成、展開、音、技術、ユーモア、タッチ、ノリ、どれをとっても超一級品なのですが、ソロが終わってテーマに戻るブリッジでの8分音符のルート弾き、ここのグルーブはマジで号泣します。もうイキっぱなし!


キャリア全体でみれば、ジェマーソンが巨大なわけですが、ベースのイイ演奏の究極はどれかと問われたら、小生は迷いなくこのVoices Insideを挙げとうございますね、ええ。


イケる体制を整えて(大きめのソファに座って集中して聴くとよい)、ハイファイ機器の音量大きめでひとつご贔屓にお願いします。


Live/Donny Hathaway