で、丸山さんと話していて再確認したものですが、最近のポップスは:

-曲がやたらに長い

-サビのキャッチでだけ勝負しようとする曲が多い

-だもんだから、リスナーはサビ以外をまともに聴いていない

-サビにしても、メロの曲想は出尽くした感がある

-だから、本当にイイ曲、美メロが少ない

という問題を抱えていると思います。


丸山さんのご意見は、

-これからの曲の魅力は「詩の力」に回帰するのではないか

-美メロでキャッチー、しかもサビに寄りかからない短い曲が望まれる

ということで、氏曰く、「昔の曲は短くて、そもそもサビなんてなかった」。


最近、スプリームス(このところ日本語表記でもシュープリームスでなくてスプリームスになっているようですね)を聴きなおしている僕もまったく同感であります。ビートルズもサビなしの曲が多いし、だいたい生き残っている曲はAメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→ブリッジ→サビ・・・などという形式をとっていない、まことに短いものが多いのが事実であります。


スプリームスはビートルズに次ぎ、エルヴィスと並ぶナンバーワンヒット曲の数を誇るわけですが、Where Did Our Love Goにしても、Come See About Meにしても、I Hear a Symphonyにしても、いわゆるサビというものはございません。だいたいAメロとBメロの区別も判然としない。いきなりメインのフレーズが出てきて、それがひたすら展開していくというパターンです。


なぜサビがないのか?それは、一曲丸ごとがすべてよどみなくサビだからなんですね。これがポップスが本来あるべき姿であります。


長さも3分を超えるのは例外中の例外で、だいたい2分40秒から55秒ぐらい。Love Childなぞはずいぶん長いなー、と思って調べてみると、これが3分ジャスト。Someday We'll Be Togetherはほとんどワンフレーズもので、サビもBメロもブリッジもへったくれもないわけで、ひたすらタイトルのフレーズを繰り返していきます。これが当時の感じでいうと、さすがにスプリームス解散記念シングルの大作ということで、ヒジョーに長い気がしたものですが、それでも3分32秒なんですね、これが。


サビなしの(サビに依存しない)短くてキャッチーな美メロ曲。僕が求めているのはこれであります。