イイ!イイ!という大評判なので重い腰を上げて「ドリームガールズ」を観にいったのですが、こんなものなのか・・・・?という感じでした。ま、フツーに面白い映画ですね、ええ。


助演ということになっているほとんど主演の何とかという女優の歌、これが評判と違って楽しめませんでした。ひたすらデカイ声で歌うわけですが、アレサ・フランクリンからコクとグルーヴをデキャフェしたという感じで、チョー一本調子なんですよ、これが。お話の展開もあまりにフラットで、ネコパンチ。


十分に報われたと思ったのがふたつありまして、ひとつはエディー・マーフィーのSNLを髣髴とさせるステージング。天才衰えず。まったく芸風が変わらないのがイイね!


もうひとつ、これはマジで驚いたのですが、ビヨンセのステージ・パフォーマンスがダイアナロスにクリソツ!だったこと。これは本当に見ものでした。シュープリームスのステージは曲が始まると中央に固まっている3人が、センターのダイアナを中心にだんだん開きつつ前に出てくるというパターンが多くて、あおりにあおるイントロとあいまって、これが興奮のツボを刺激するわけですね。その前に出てくるとき、ダイアナは(ここのところの表現が難しいのですが)首を前に出して左右に振り振り前進してくるんですよ。これがもうたまらないほどかっこよくて、幼少時の僕はR&Bというのは首が決め手!ノリは首の動きとグルーヴが命!という刷り込みを激しく受けたものでした。


映画の中でのビヨンセはまさに首からノッておりまして、もう猛烈にモータウン!これは観ていて本当に楽しゅうございました。スタイルも完璧。デスチャとかはまったく受けつけないMAM世代の僕ではありますが、ビヨンセはイイね!あのタイム感、メリハリ、グルーヴ、天才の所業ですね、ええ。