仕事メイトのS42氏のブログ で紹介されていたロジャー・ジョセフ・マニング・Jr. のアルバムが気になったので、さっそく購入して聞いてみました。
ロジャー・ジョセフ・マニング・Jr.
ソリッド・ステイト・ウォリアー

昔から聴いている音楽はよく聴き返すのですが、このところ未知の領域へはとんと足を踏み入れていませんで、聞いたことがない歌手やバンドのCDを買うのは本当に久しぶりのことです。で、どうだったかとうと・・・・


これがチョー美メロで、ヒジョーによいものでありました!10年ほど中断していた音楽サーチ活動を再開する必要性を強力に感じさせる1枚でした。


僕がある音楽をスキになる場合には、作品自体がスキな場合と、どちらかというとその歌手なりバンドの芸風がスキでスキになる場合と、二種類あります。芸風はそうでもないけれど、曲そのものがスキなのの代表例がビートルズやビーチボーイズ、トワエモア、カーペンターズ、ハービー・ハンコック、モーツアルト(芸風は知らないけど・・・)、インコグニート、クイーンあたり、逆に作品よりも芸風がスキというのが、JB、レッチリ、ジャコ、フリー、前川清、ジョニー・ルイス&チャー(ピンククラウド)といったラインであります。ジューダス・プリーストや矢沢永吉などは、曲そのものはたいして好きではないのですが、芸風だけがスキ、という例です。


で、ロジャー・ジョセフ・マニング・Jr.は明らかに前者。この人はジェリー・フィッシュ(って何?知らない・・・)の人だったそうです。僕の知らないジェリー・フィッシュというのは、メロがチャーミングなバンドだったそうなのですが、とにかくこれぞ美メロ!という曲が何曲かありました。


いちばん気に入ったのは3曲目のWish It Would Rainという曲です。最初のパート(Aメロの部分)は、好調のときのポール・マッカートニーが自然につくるとこうなります、という曲がビートルズやウイングスによくありますよね、そういう感じの心地よいメロディーで、まあ自然な美メロなのですが、その先のサビの部分がすごくイイね!でトロトロになりました(「トロトロになる」は僕の最近のヘビロテ・フレーズなので、check it out!ヨロシク!)。


極上の美メロというのは、僕の経験によりますと、最初に耳にしたときは5%ぐらい、ほんのちょっとした違和感が残るものですが、この曲のさびの終わりの部分がまさにそれ。流れからしてちょっとだけ不自然に聴こえる(メジャー7th?)のですが、2回目に聴いたときは、こうでなくちゃ!というぐらい自然なものでありました。


この曲には長めのブリッジがついていまして、これがまたこれぞブリッジ!とうならせるほどよくできたものであります。僕が思いますに、優れたブリッジというのは、ブリッジのメロそれ自体がおいしい必要はまったくありませんで、むしろちょっともの足りないぐらいがちょうどよいのであります。ブリッジで最もおいしいところは、ブリッジが終わってサビに戻るその瞬間の流れの部分であるべきで、だからこそのブリッジだと思うのですが、Wish It Would Rainはここのところが、たまらなくおいしくできてるんですよ、ええ、いや、マジで。


この人は全部自分で演奏しているようで、相当の美メロオタクだと睨んだのですが、ベースのフレージングも歌モノのツボをおさえまくった仕上がりです。歌モノにしてはやや音が大きいように思いますが、ナチュラルなジャズベ(たぶん、いや間違いなくそうだと思う)の音が曲にフィットしております。ときどきここぞ!というところで、ベースが高めの音で歌メロにオブリガるのですが、この辺も、よーく分かっていらっしゃいますね!と感謝したくなるほどの美味しさです。


ジェリーフィッシュというバンド(?)も聴いてみようかな?しんちゃん、どんなものでしょうか?