この日で修行も35日目となりました。

修行の既定日数(70日間)のうち、ちょうど半分まで来たことになります。

期間としては、ちょうど5か月が経過しようとしています。
週に1~2回という頻度で工房に通っていますが、これまでに工具の作成、クラリネット、サックス、金管と、半年弱でここまでリペアに関することができるようになるとはまったく想像していませんでした。
 
もちろん、まだまだ覚えることもありますし、経験を積んで精度も上げていく必要がありますので、引き続き頑張っていきたいと思います!

そして、この日からいよいよフルート・ピッコロ編に突入となりました。

 

今回も国産入門モデルのフルートを使って修行を行うことになりました。

 

 

まずは分解から始めます。

ここまで、クラリネット、サックスとやってきたので、特に苦労することもなく分解ができました。

 

キーの分解が完了。銀メッキがくすんでいたので磨きも少しやりました。

 

軽くクリーニング、磨きを行った後、頭管部のヘッドコルク交換を行いました。

古いコルクを抜いて、新しいコルクを入れる、という作業なわけですが、結構力がいる作業ですね。

位置調整も無事に終わり、ヘッドコルク交換も完了しました。

 

ヘッドコルクを外したところ。こんなに長いコルクが入ってるんですね。

 

組み上げを行ってから、再び分解し、次にノックピンを抜く作業を行いました。

ノックピンは、小さいピンで芯金を固定し、それによりキーの連動を可能にしているパーツです。

非常に小さいものなので、無くさないように気をつけないといけません。

ピンを抜いた後、再びピンを入れる作業も行いました。

 

ノックピンを外して分解した状態
 
そして、タンポを外す作業に入りました。
師匠にタンポを外してと言われたので、なんの疑いもなくキーカップをガストーチで炙ってタンポを外そうとしたのですが、まったく外れる気配がありません・・・。

たんだんと焦げる臭いがして、煙が出て・・・あれ?とここで気づきます。

 

そうです。

フルートのタンポはネジ留めなんですね。

これってもしかして熱して外すのではなく、ネジを外すんですか?と師匠に確認したら爆笑されてしまいました。

今までに修行に来た人の中でも、ネジを外さずにいきなり熱した人はいないよ、と。苦笑

 

なんの疑いもなくガストーチで炙った結果がこれ。このあとキーカップはきちんと磨いて綺麗になりました。

 

ということで、ネジで留めてあるタンポはネジを外し、普通のタンポは熱して外し、無事に?タンポ外しも完了しました。

フルートはタンポの大半がネジ留めになっていて、ラックの代わりに台紙が入っているのがクラリネットやサックスとの大きな違いですね。

 

無事にタンポ外しも完了しました。

 

この日はこれで完了。

若干の恥ずかしいトラブルもありましたが、思った以上にフルート初日からいろいろとできました。笑

フルートはキーの配列や機構がサックスと共通する部分も多いので、いろいろと比較しながら把握していこうと思います。