LESS THAN ZERO

 

 

上映時間:1時間39分 

制作年:1987

制作国:アメリカ

監督:マイク・カニエフスカ

ジャンル:ドラマ

 

[STORY]

大学の休みにL.A.に帰ったクレイ(マッカーシー)は、幼馴染みのジュリアン(ダウニー・Jr)が道を踏み外しているのに驚く。薬と酒に溺れ借金を繰り返し、親にさえ見放されていたのだ。ただ一人、かつてクレイと恋仲で、今はジュリアンといるブレア(ガーツ)だけが味方だったが、彼女自身も薬物中毒だった。やがてブレアとヨリを戻すも、目の前で次第にぼろぼろになっていくジュリアンを見ていられないクレイは、ジュリアンに金を貸したリップへ肩代わりを申し出るのだが……。(allcinema ONLINE)

 

[CAST]

クレイ:アンドリュー・マッカーシー

ブレア:ジャミ―・ガーツ

ジュリアン:ロバート・ダウニー・Jr.

リップ:ジェームズ・スペイダー

 

ブレット・イーストン・エリスの大ベストセラー小説「レス・ザン・ゼロ」の映画。上流階級の若者の衝撃的な実情を描き、その惨状を世の中に訴える。それは「ゼロよりも少ない」青春と表現され、ゼロ・ジェネレーションという流行語を生みだした。

 

 

クレイとジュリアンとブレアは高校時代のなかよし三人組。クレイはジュリアンと幼馴染であり、ブレアとは恋仲の関係でもあった。

 

 

高校を卒業した後、クレイは大学進学のため、L.A.を離れることになる。その間、ジュリアンは借金をしてまでも薬づけ。家族に見捨てられ、仕事もろくにない悲惨な生活を送っていた。ブレアはそんなジュリアンを心配していたが、自分も薬に手をつけるようになっていた。久しぶりにL.A.に帰ったクレイは変わり果てた親友の姿を目の当たりにし、衝撃を受ける。

 

 

なぜこんな状況になったのか。親友として傍にいてやれなかった自分のせいだと思うくらい重く責任を感じるクレイ。クレイはジュリアンがしっかりと更生し、社会復帰できるように、あらゆるサポートをする。しかし、それは叶えることができなかった。

 

 

人はあることに慣れてしまうと潜在意識で行動します。プラスになる考え方の行動であれば、それは素晴らしいスキルになります。しかし、逆にマイナスになる考え方の行動であれば、それは最悪なスキルに変わり果てます。ジュリアンは明らかに後者です。クレイはそんなジュリアンを助けるために努力する。それはクレイが人として何が正しいのかを判断基準に対処していった結果の行動であり、そういう考え方が大切なのだと感じました。

 

とはいっても、こんな映画があって、悲惨な状況を目の当たりにして、広く認知されていることなのに、現代でも依然として問題視されているのが現状です。そういう世界に自分たちは生きています。そして何もできない自分がいる。せめてより多くの人とこの映画の内容を共有して、みなさんにも薬物依存者の実情を言葉にしていってほしいと思います。