Punch-Drunk Love
上映時間:1時間35分
制作年:2002
制作国:アメリカ
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
ジャンル:ドラマ、ロマンス、コメディ
[STORY]
ロサンゼルスのサン・フェルナンド・バレー。バリー・イーガンは、相棒のランスと共に倉庫街でトイレの詰まりを取るための吸盤棒をホテル向けに販売している。突然キレたり泣き出したりと、精神に問題を抱える彼の最近の関心事は、食品会社のマイレージ特典を利用して無料で飛行機に乗ること。そんなバリーはある朝早くから出社すると、隣の修理屋へ車を預けにきたという女性リナと出会う。実は彼女はバリーの姉の同僚で、バリーの写真を見て一目惚れしてしまい、車の修理を口実に様子を見に来たのだった。やがて2人の仲は親密になっていくのだが…。(allcinema ONLINE)
[CAST]
バリー・イーガン:アダム・サンドラ―
リナ・レナード:エミリー・ワトソン
ディーン・トランベル:フィリップ・シーモア・ホフマン
ランス:ルイス・ガスマン
エリザベス:メアリー・リン・ライスカブ
バリーの感情的で精神的に不安定な性格が、テンポよくストーリーを展開させる。
何をやってもうまくいかない。次々にやってくる不幸な出来事は、更にバリーの精神状態を悪化させていく。恋人がいないから姉達にゲイ呼ばわりされ、窓ガラスをハンマーでぶち壊した過去がある。姉のロンダの誕生日パーティでもそんな噂をされ、みんなにゲイ呼ばわりされ、また窓ガラスをぶち壊してしまう。
家へ帰ると自分はゲイじゃないことを証明したかったのか、テレフォンセックスに電話をかける。なのに、だまされてチンピラに追われ、カツアゲされる羽目になる。
ある日、バリーに一目ぼれしたというリナが現れ、デートをすることになる。
しかし、姉がリナにバリーが窓ガラスをぶち壊した話をしてしまっていた。リナとのデートでその話を聞いたバリーは、順調にいってたのに邪魔をしてくる姉への怒りを抑えきれず、デート中、お店のトイレをめちゃめちゃに荒らしてしまう。
そのせいでバリーはリナとの恋愛はもう無理だと悟ったが、そんな情緒不安定な自分を好きでいてくれているリナの気持ちに気づく。
仕事でハワイに飛び立つリナに玄関先でさよならとしか言えなかったバリーが、リナの気持ちに気づけたことで状況もバリー自身も変化していく。
自分の感じるコンプレックスを自分自身の中に抱え込み過ぎたバリー。悪循環の渦に巻き込まれていくような音楽、プリズム拡散されたような様々な光の色、唐突なバリーの行動、ストーリーの展開からバリーの不安定な精神状態を感じます。そんな精神状態の渦にはまったバリーの葛藤と成長が見どころです。