今を去ること二十数年前? | 物質の下僕

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語りえぬものには、沈黙しなければならない












let me have my enemies butchered

クッキーつながりで思い出したこと。

阿佐ヶ谷の駅前に何屋さんだか一見不明な店ができた。丁度バス乗り場の前。

当時住んでいた大泉学園に阿佐ヶ谷からのバスに乗って帰ることが週に何回かあったので、

バスを待っている間、その店ができる過程を見る機会に恵まれた。

場違いにおしゃれ、、というか豪華絢爛な装飾の店。

工事している職人さんの話が耳に入る。


「アメリカ帰りの社長の息子がやるらしいよ、この店」

「そうか、だからあちこち金かけてんだな。」

「それにしても、なんだかんだこまけぇとこ指示がうるせぇんだよな。」


出来た店は、たぶんニューヨーク風スイーツの店。

店内はカフェ? 結局、奥には入らなかったが、ニューヨークまんまの感じ。

入口付近にはショーケースがあって色々と売っていたが、、あまり覚えていない。

当時の日本では見かけないようなタイプのクッキーがおいしそうで、バスの時刻表と並んでいる人数を確認して速攻で買ったことは記憶にある。

期待以上にクッキーは旨かった。バターも砂糖も香料もたっぷり。

二回くらい買って、その後タイミングが合わなくて(バスは並ぶ位置が悪いと道中立ちっぱなしになるw)買えないでいるうちに、

閉店、、、   一年もたっていなかったと思う。

具体的な値段は忘れたけど、けっこう高かったし、

私が気に入った味は一般日本人受けするとは思えなかった(笑)。

それに、今の阿佐ヶ谷駅はどうかしらないが、その頃はかなり地味。

ド派手なその店の向かい側には立ち食いソバ屋。

完全に浮いてたね。

そうそう、社長ってのはそのビルのオーナーだ。職人さんが言ってた。


いわゆるバブルの時にはこんな話がゴロゴロしていた。

社長の息子の道楽のおかげで工事を請け負った業者も潤ったし、

たった数回だが私は旨いクッキーが食べられた。


私が今作っているクッキーはかなり素朴な味。

おぼろげな記憶をたどって、あのニューヨークなクッキーを再現してみようかな(笑)。

ゴージャスで気に入ってたんだ。でかいナッツが入っていてね。

あれはピーカンナッツだったのかなぁ。