9月1日が大学アメリカンフットボールの今シーズンの開幕日。
アメリカ南部をハリケーン「カトリーナ」が襲って以来、
初めてルイジアナでスポーツの試合がありました。
モンローで行われた、
ルイジアナのノースウェスタン州立大と、
ルイジアナ大学モンロー校の間での試合です。
州の北東部にあるモンローへの被害は小さく、
南から避難してきた人も大勢いました。
モンロー校は、先の見えない避難生活の励みに、と
そんな避難者約5000人を試合に招待しました。
試合はモンローが前半に23点を先取して楽勝ペースのはずが、
後半にノースウェスタン州立が27点取って逆転勝ちしました。
どちらもスポーツではほぼ無名の学校ですが、
満員のスタンドの中、
避難者に元気を与える試合をしてくれたのではないかと思います。
同じアメフトのNFLは赤十字に$100万の寄付をし、
アトランタ・ファルコンズのルイジアナ出身のRB、
ウォリック・ダンはセインツ以外のNFL31チーム全選手に、
それぞれ$5000以上を寄付するよう呼びかけました。
NFLのニューオーリンズ・セインツのホーム、
スーパードームが避難所の一つになり、
カトリーナの暴風のために屋根の一部が壊れたのは
日本のニュースでも扱われた事と思います。
大洪水のために救助や食料などの補給が難しく、
ニューオーリンズの一部などは無法地帯となっています。
放置された死体や、大勢で道路を歩く避難者など、
先進国とは思えないような状況も多く見られています。
一次災害からの救助作業が終わった後も心配なのは、病気です。
水は下水に汚染され、飲み水が不足していますし、
西ナイルなど、蚊の媒介する病の危険もあります。
そして、被害を受けた地域の病院は、
停電のために患者を移動させなければ治療が出来なかったり、
洪水のためにその移動も難しいところもあります。
ブッシュ大統領が、
休暇からワシントンに戻るのが遅かったと批判を受けていますが、
休暇先にも十分な情報網は設置してあり、指示をする事も出来ました。
彼自身の移動の遅れではなく、
指示の遅れ自体が批判されるべきでしょう。
ニューオーリンズの堤防が大きいハリケーンには耐えられない、
というのは数年前から指摘されていて、
政府の防災の軽視も露呈してしまいました。
ハリケーンが来る前から、避難を呼びかけられていたのに、
被災地に取り残された人が多くいることを見ても、
防災意識の徹底がなされていなかったのだと思います。
いいニュースの本当に少ない状況ですが、
政府機関にはここからの努力で、
なんとか汚名を返上してもらいたいです。