シンシナティ大学男子バスケットボールのボブ・ハギンズ監督が、
24日に大学との合意で辞任、事実上解雇されました。
シンシナティでの監督歴は16年で、最近14年は、
全米チャンピオンを決めるNCAAトーナメントに連続出場。
優勝経験は無いにしろ、コートでの実績を疑う者はいません。
NBAに送り出した選手には、
PGニック・ヴァン・エクセル、PFケニョン・マーティン、
PFダニー・フォートソン、SFルーベン・パターソン等がいます。
NBAを良く知っている人なら、
この4人の共通点が見えるかもしれません。
いずれもいい時は勝利に向かってがむしゃらですが、
時には感情のコントロールが出来ず、
トラブルを起こしてしまう選手達です。
ハギンズ監督率いるシンシナティ大学は、
黒が基調のユニフォームで、バッドボーイズ的なイメージのチーム。
(これはホームで白ですが、アウェイだと白黒逆です)
個人的に一番印象に残っているのは、
同じカンファレンスのメンフィス大が、
ケニョン・マーティンに得点、リバウンド、ブロックで
トリプルダブルを記録され、大差で負けた試合です。
(これはゴールテンディング...)
これ以前も、以後も、点差に関係無く、
容赦なく全力で相手を潰しにかかるチームという印象です。
コート上では相手に恐れられる強豪のシンシナティですが、
バスケの能力だけを見込んで呼び込まれ、
大学の授業に付いていけない選手が多い事が問題視されていました。
アメリカのスポーツの強い大学では
共通のジレンマと言ってもいい問題で、
補習などでしっかりと対応している学校もあれば、
選手の多くが卒業していないような学校もあります。
ハギンズのシンシナティは間違いなく後者。
去年、学長が代わり、
ハギンズには選手の学業について対応を求められました。
そんな中、ハギンズは飲酒運転で逮捕され、
警察のビデオが全米のスポーツニュースに流されました。
シンシナティ大学とハギンズ個人のイメージは傷つけられ、
ハギンズのシンシナティでの監督生命も
これで終わったといっていいでしょう。
1年遅れましたが、ハギンズ時代は終わり、
選手達の、学生としての成績も重視する監督が入ることでしょう。
ボブ・ハギンズは、バスケットボールの監督としては一流なので、
他の学校から声がかかるでしょうが、
プロになれるとは限らない選手達に大学教育をしっかり与え、
将来の可能性を広げてあげられる監督になって欲しいものです。
(写真はCincinnati Enquirerより)