今月の初めに、シンシナティマスターズが
全米オープンを占う大会になるかも、と書いたんですが、
実際、内容のぎっしり詰まった大会になり、
トップ選手それぞれの現状がわかるトーナメントでした。
先週のモントリオールで優勝したナダルと、準優勝のアガシは、
それぞれ今週は早期敗退と、休養。
疲労を取って29日からの全米に望める状態です。
残る4強のうち、シンシナティで最初に負けたのはサフィンでした。
ウィンブルドン以来最初のトーナメントで、
膝の怪我からまだ完治していないようでした。
全米までにコンディションを戻せるのでしょうか?
サフィンを倒したアメリカ人、ロビー・ジネプリは、
この夏の活躍で全米でシードを取れるかもしれません。
今週は、プエルタ、フェレル、モヤと、
世界トップクラスのクレーコーター3人を1~3回戦で撃破。
サフィンとの準々決勝でも6-2、6-3と勝ち、
セットを落とさずに準決勝まで出てきました。
準決勝での相手は、
ウィンブルドンで優勝してから足の怪我を休めていたフェデラー。
最初のセットをジネプリが取り、あわや、と思わせましたが、
さすがナンバーワンのフェデラー、逆転で決勝に駒を進めました。
ジネプリは、ヒューイットのように守備の光るスピーディーな選手で、
チャンスを与えればパワーショットも打てます。
ダークホースの1人として全米オープンでも注目だと思います。
もう1つの準決勝で当たったのは、予想通りロディックとヒューイット。
過去の対戦成績はヒューイットの6勝1敗で、
ロディックが苦手意識を持っている対戦カードの一つでした。
この試合では、以前のパワーだけのロディックではなく、
サーブ&ボレーや、弱く、または浅く打つチェンジアップも活用。
ストレート勝ちで苦手意識を克服したはず。
負けましたが、ヒューイットも悪いコンディションではありません。
全米オープンではしっかり勝ち上がってくると思います。
決勝のフェデラー×ロディックは、
ウィンブルドン決勝のリマッチという事で期待が高まりました。
もしロディックが勝てば、2人の苦手選手に連勝する事に。
しかし、ロディックは力み過ぎ、狙い過ぎたのか、
ファーストサーブを外す事が多く、
サーブ&ボレーも効果的に使う事が出来ませんでした。
チャンスはあったものの、ストレート負け。
最後のゲームを前にして、足の怪我でタイムを取ったので、
その怪我がどの程度のものか気になります。
一方、フェデラーは6週間のブランクが響いて、
1、2回戦では苦戦していました。
その後は、ジネプリ相手に1セット落とした事を除けば、
フェデラーらしいプレーで優勝したと言って良さそうです。
やはり全米オープンで一番注目なのは、
誰がフェデラーを倒せるか、です。