先週の女子テニスでは、
杉山愛と森上亜希子が準決勝で当たり、
森上の怪我で勝ち進んだ杉山が、
決勝で絶好調のマリー・ピエルスに負けてしまいました。
負けましたが、
今年のシングルスでは杉山はいいところ無しだったので、
決勝に出ただけでもかなりのプラスになったと思います。
今週は、男子テニスはマスターズシリーズのトーナメント、
モントリオールでのロジャーズカップが行われています。
つまらないタイトルですいません。
ちょっと説明をすると、
マスターズシリーズには、このモントリオール、
来週のシンシナティなど、年間9大会が含まれていて、
4つのスラム大会と、年末のマスターズカップに次ぐ大きな大会です。
トップクラスの選手は、
健康ならば出なければならないので勢ぞろいしますし、
ランキングへの影響も、普通のトーナメントより大きくなっています。
グランドスラム級のテニスが、
1週間に凝縮されているとも言えるでしょう。
フェデラーが休んで1番シードはラファエル・ナダル。
1回戦、同郷のカルロス・モヤとの接戦を3セットで制し、今期60勝。
10代で年間60勝するのは、5年前のヒューイット(80勝)以来だそうです。
そのヒューイットはこのトーナメントの2番シード。
しかし、週末から胃のウィルス感染があるという事で、
途中で棄権しなければなりませんでした。
ヒューイットと言えば、精神的にタフで、決して諦めない選手ですが、
試合を棄権するのも、プロになってからたったの2回目。
実に6年間、棄権したことがなかったそうです。
3番シードのロディックは、
フランスのポール=アンリ・マチューと対戦。
球速の落ちにくいコンディションで、
エース4連発で終わったゲームもありました。
ロディックではなく、マチューのサーブでです。
ロディックのサーブがずっと不安定で、
3回しかエースを取れなかったのに対し、マチューは14個のエース。
ロディックは全く予想外の早期敗退になりました。
マチューは、リスクの高いプレーにもどんどん挑戦し、
想像力溢れる「シャンパンテニス」を見せてくれました。
2回戦にはマチュー×クラマン、ガスケ×グロジャンと、
フランス人対決が2つ。
個人的には放送して欲しい2試合です。
世界ランク5位のサフィンは休みなので、
全米オープンで現実的に優勝候補と言える選手は、
1回戦を終わってナダルだけになってしまいました。
アガシなど、他の選手がナダルを倒せるでしょうか。
最後に、今テニスの話を書くには飛ばせない話を...
世界ランク9位、ギジェルモ・カニャスがドーピング。
今年の賞金を失う上に、2年間の出場停止となりました。
カニャスは、メキシコのトーナメントで、
テニス協会の保証付きで受け取った風邪薬に
ステロイドが含まれていたに違いない、と主張していますが、
この真偽の程も、憶測しか出来ません。
風邪薬といえば、
シドニー五輪で体操のメダルを剥奪された
ルーマニアのアンドレア・ラドゥカンを思い出しますが...
アルゼンチンの選手は、コリア、プエルタ、チェラと、
これまでもステロイドが検出され、
処分を受けた選手が他にも多くいます。
明らかにどこかで問題があるはずですが、
アルゼンチンのテニス事情をしっかり調べたわけでは無いので、
深入りしないでおきます。