スパーズ×ピストンズのNBAファイナル、

2勝2敗で第5戦を迎えましたが、

ここまでの4試合は全てホームチームの圧勝。

奇妙なシリーズになっていました。


勝った方は優勝に王手をかけ、

圧倒的に有利になるこのGame 5は、

このシリーズで初めて最初から最後まで接戦でした。


開始直後は、2連敗中には鳴りを潜めていた

パーカーとジノビリの積極的なプレーが戻り、

ダンカンも攻撃で活発に動いていました。


リバウンドもスパーズが制していたのですが、

シュートが上手く入らず、

ピストンズの2点リードで最初の12分を終わります。


次のクォーターには、スパーズが逆転、

9点差まで点差を広げます。

9つのパスをきれいに繋いでから

ボーウェンの3ポイントに終わったプレーも出て、

このままスパーズが点差を保つかと思われました。


しかし、ここからデトロイトの守備が締まり、

結局同点でハーフタイムに。

ピストンズの攻撃では、

ビラップスがシュートしてもパスしても良かったです。


3rdもそのまま緊張感のある展開。

しかし、スパーズはパーカーのミスが目立ちました。


そこで点を取り始めたのがロバート・オーリー。

やはり、この大舞台で黙っている人では無かったです。

前半無得点だったオーリーの3ポイントが決まり始め、

その1つはクォーターの最後の逆転シュートになりました。

(訂正:このシュートが最初の点でした)


ここまでも締まった試合だったのに、

4thクォーターの緊迫感はそれをさらに上回っていました。

5点差は一度も付かなかったとのことです。


そのプレッシャーに負けたのか

ダンカンがフリースローを何本も外し、

オーリーの得点が無駄になっていました。

それでも1点でリードされた最後のフリースローは決め、

試合は延長に。


ピストンズが最初の4点を取り、

常にピストンズ優位で延長は進みました。


しかし、残り10秒を切って

ピストンズが2点リードの場面、

オーリーがインバウンドパスをジノビリに投げ入れると、

コートの隅に2人がかりで閉じ込めようと、

ラシード・ウォレスがオーリーを離れました。


そこでジノビリはオーリーへのリターンパス。

オーリーがフリーで撃った3ポイントはゴールに吸い込まれ、

スパーズが逆転しました。


その後もピストンズにチャンスはありましたが、

点が入らずスパーズの勝利。


プレッシャーにやられていたダンカンは、

相当ホッとしたのか、

試合後のインタビューでは愛嬌を振りまいていました。

(あまりやりませんが、やればかなり面白い人です)


そして最後に。

延長に突入する直前、ラシード・ウォレスは

もう無いタイムアウトを取ろうとしていました。

運良く時間が切れたので、

このミスで相手のフリースローになる事は避けられました。


ちなみに大学時代、

トーナメント決勝で実際にこれをやってしまった

クリス・ウェバーはこの試合を観に来ていました(笑)


試合の結果には関わりませんでしたけど、

これで試合が決まる事にならなくて良かったです。

ラシードのためにも。


追記:

オーリーは結局3ポイントシュート6本中5本決め、

21点を取りました。