静まった頃ですけど、

先週のミラノダービーでの出来事について

ちょっと意見を言ってみます。

 

後半、ACミランが1-0でリードしている場面で、

インテル側の観客が何本もの発煙筒を投げ込み、

その一つがミランのGKジダの肩に当たった事件です。

 

ニュース記事などを読んで、

事実関係は知っているつもりですが、

試合の放送はなかったんで、

違う、というところがあったら指摘お願いします。

 

まず、自分がインテルファンだったとしたら、

確かにいらだっていたとは思う場面です。

 

1試合目にはミランに2-0で負け、

勝たなければならない試合でした。

 

前半10分くらいには、相手のシェフチェンコが

味方の選手にヘッドバットしたのに、

審判の目に止まらず、ファールさえ無し。

しかも、そのレッドカードを受けていたかもしれない

シェフチェンコに点を取られてしまいます。

 

そして、カンビアッソが決めたと思われた同点ゴールは、

ファールがあったと言う事で取り消し。

インテルを応援している人が、

怒りを感じていたというのは理解できます。

 

しかし、いらだっているのと、

発煙筒を投げ込むのは全く別の話です。

大体、発煙筒は持ち込むことさえ禁止されていますし。

 

その後の捜査では、

発煙筒は試合前から持ち込まれていて、

投げ込んだのも、チームに汚点をわざと作り、

オーナーのモラッティにチームを売らせよう、

と言う動機があったようだと分かったそうです。

 

投げ込んだのは、ウルトラスと呼ばれる最も過激な観客達。

チームによって傾向はいろいろですが、

このようなウルトラスの行動はほとんど野放しです。

 

イタリアのサッカーに詳しいとは言えませんけど、

最近のUEFAカップやチャンピオンズリーグでの

イタリアの一部の観客の行動から見ると、

サッカー協会、警察、そしてそれぞれのチームが、

こういった事件を無くすように

さらに努力しなければならないように思います。

(他の国でもこういう事はありますけどね)

 

ちょっと話題をずらすと... 

 

アメリカでも、ESPNのトークショーなどで、

ミラノダービーの発煙筒事件が話題になりました。

話しているのは、

サッカーの事をほとんど知らない人たちなので、

「サッカーの観客はどこでもこうなんだ」

といった感じの、単純すぎる結論に達していました。

 

アメリカの主流メディアでサッカーが敬遠されるのは、

暴力的なイメージがあるからかもしれないですね。

 

トークショーで言われている事に反論があったとしても、

話している人たちの中でのイメージは固まっているので、

「アメリカ人はサッカーを見なくてもいい」

という意見が変わることはなかったと思います。

 

サッカーの放送が当面は増えなさそう、という以外に、

こういうイメージが定着してしまうのは残念です。

 

最近はアメリカからいい選手が出てきていますし、

若者の間では人気が上がっていると思いますが、

親が子供にサッカーをやらせるのは、

主に小さい頃で、高校に入る頃には、

他のスポーツに移らせているのが一般的です。

 

なので、プロが真剣にやって、

普通の人が見て楽しむスポーツ、

という認識はあんまり無いと思います。

 

こういう事件によって、アメリカのスポーツ界が

さらに外を気にしなくなるんでは無いかと心配です。

 

sporkさんの一句にトラックバックさせてもらいました。

 

ところで、アーセナルがブラックバーンに3-0と勝ち、

FAカップ決勝に駒を進めました。

 

現実的に取れる可能性のあるただ一つのトロフィーなので、

決勝は負けられません。

 

そういう意味では、相手のマンチェスター・Uも

全く同じ状況なんですけどね(苦笑)