昨年中3の鑑賞で取り上げた「ゲルニカ」
いろいろ調べていたところ、なんと世界に3点あるゲルニカをタペストリーにしたもののうち1点が日本にあるというではないの!!!!
これはぜひとも見なくては!
と思い、展示期間を調べたところ丁度夏休み期間中だったため、行って参りました♪
コロナ以降どこの美術館も予約が多いですが、こちらは予約いらず
それでも開館丁度くらいに着くように到着!
群馬暑いです
群馬の森という公園内にあるのですが、駐車場から美術館までの道のりでもう、ジリジリ焼かれるようです
こういうのが入り口にあると、ワクワクしてきます♪
地方の美術館を侮ってはなりません
思いがけず有名な作家山口薫、長谷川利行、佐伯祐三などなど)の作品に出会えてしまいます
長谷川利行 いいな〜(画像お借りしました)
近代から現代作家の作品が揃えられており、見応え十分です
それに建物も白い大理石?なのか素敵です
磯崎新によって増築された部屋も違和感なく続いており、天井の高い大空間が心地よいです
そしてそしてお目当てのゲルニカは、他の作品や部屋を回ってようやくご対面!ではなく、入って一番奥にありました。
すぐにも近づいて見ようかとも思ったけど、近現代の名画も見応えあるので順番に進んで近づきます。
ドキドキします
残念ながら中は撮影禁止だったのでお借りした画像を
縦3.28メートル、横6.8メートル
ほぼ原寸大です
織り機の都合で少し小さくなったとのこと
20歳の時見たスペインのゲルニカはまだテロを警戒して防弾ガラスの中でした。(今はガラスはないようです)白い無機質な部屋の感じとかは似てるな、と思いました。
内容はナチスドイツによるゲルニカの街への無差別爆撃で怖い、悲痛なものなのですが、ウールの質感にもよるのか少し悲惨さが薄められてほっこりした感じも受けます。
モノクロームと思いがちですが、微妙な色味もあり、そこもタペストリーは再現しています。
国連とフランスのタペストリーの写真もあり、見比べたところ、3点そっくり!ではなく、黒っぽいものもあるなど、それぞれ味の違いがあるようです。
ゲルニカ制作のためのデッサン(複製)やフランコの夢という版画も展示されており、ゲルニカに至るまでが感じられます
そしてタペストリーはレプリカ・・・
ではないのです!
確かにこのタペストリーはピカソの死後完成したようですが、最初のタペストリーはピカソが工房の方と話し合いながら制作した正真正銘ピカソの作品なのです
そんなすんごいタペストリーがなぜ群馬にあるの!?
と、謎だったのですが、群馬県といえば世界遺産にもなった冨岡製糸工場(この後行きました)
養蚕が盛んな土地で、西の西陣東の桐生とまで呼ばれる織物の産地
この近代美術館にも数々の織物が収蔵されているようで、その流れでこのタペストリー購入に至ったのだとか
1996年当時のお値段は9600万円
高いけれど、ピカソだと思うと安いのでは?
織物→タペストリー!!
なるほどーーーーー
とようやく腑に落ちました。
8月28日まで開催
暑いけれど見応え十分です!!
無差別爆撃というウクライナにも通じる内容
2学期の3年鑑賞に取り上げようと思います