小さな果実はあるが退屈・・シュニュ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~
ルイ・シュニュ サヴィニー・レ・ボーヌ 1er オー・クロ 2005
購入日    2007年5月
開栓日    2011年7月12日
購入先    Alcoholic Armadillo
インポーター ヌーヴェル・セレクション
購入価格   4300円

3月に開けた1級のタルメットと同時に購入したものである。
今回のクロもタルメットと同じく、濃い果実やタンニンは抜けてしまって、
いささか頼りなげである。
ただし黒系果実の香りは魅惑的で、この点だけはブルゴーニュの赤としての価値はある。

2005だったら、もう少し残糖感とか果実の充実感とかがあってもいいはずだが、
飲み続けると水っぽさを感じるから、収量が多めなのかも知れない。
どう見てもこれは早開けで飲むべきワインであるし、それを前提にした造りのようだ。

味わいも,インパクトはないけれども小さな黒系果実と赤系果実が交錯し、
頼りなげな中に、ボーヌ特有の「南感」を感じる。

ブルゴーニュの1級ものをもってして、1本飲むと退屈に思えてしまうとは、
ずいぶん贅沢になったものだ。
かくして、ルーミエとかルソーなどの、入手困難な上に高くて手が出ないワインにしか
納得できないような飲み手の仲間入りをしてしまうのか。

今やこのレベルのブルゴーニュは検証にはまったく値せず、
大量生産品のビールをたしなむ感覚で接する気分である。
だったら、未だ未体験のRMのシャンパーニュを飲んでいる方が楽しい。

昨晩は仕事がらみで心斎橋のル・サーカス・ビズで飲んでいたのだが、
ジャン・タルディのヴォーヌ・ロマネ村名2007が今でも柔らかくて美味しく、
デイリーにピノ・ノワールを開けるなら若飲みの方が楽しい、と思った。

遅開けに値しない凡庸なワインを、中途半端に引っ張ることの虚しさよ。