[3/14] 新企画 "HW KRU YMD 曰く" VOL.3 [JVC/Victor] | Grindrecords.a.k.a Yutakaのブログ

[3/14] 新企画 "HW KRU YMD 曰く" VOL.3 [JVC/Victor]

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皆さんこんにちは、YMDです。

今週もヘッドホンのレビューをお届けします。



最初に、

こうして普段通りの生活ができていることを幸せに感じています。いま、遠い東北・関東地方で大変な災害、それから原発の危機が起きていることは、大阪にいると全然感じることができません。いまも電車は混乱なく動いているし、停電もありません。



各地では様々なイベントが開催中止になったり、多くの自粛が行われているようです。


もちろん被災者の方たちへの思いやりは大切にする、一方で、僕らが普段通りの生活を続けることも、また同様に、むしろすごく大事なことだと思います。

今朝、東京株式市場は大幅な下げに見舞われています。国債の格下げも最近のことです。本当に怖いのは災害による経済の停滞です。過去に、「非国民」の号令のもとに発言や表現活動が抑圧されました。今回の震災で、同じように「不謹慎・自粛」という言葉が、不要に使用されることがないことを願い、また自分を発奮させるためにも記事を寄稿したいと思います。





* * *





さて、前回までは批判的な記事を書いてきましたが、今回は趣旨を180° かえて、「もっともお買い得なヘッドホン」の記事を書きたい思います。こんな時に批判的な記事なんて、僕も気が滅入るだけだし、読む方々にも迷惑ですからね(笑)



今回ご紹介するのは、JVC/Victorの「HP-FXシリーズ」です。これは、オーバーヘッドの、所謂ヘッドホンではなく、イヤホンです。ヘッドホンを期待していた方はごめんなさい!(便宜上、今回の記事では「イヤホン」とします)



このイヤホンですが、僕も発売時からずっと使ってます。モデルは「FX500」です。これはもしかしたら、もう販売してないかもしれません。当時は最上位機種でしたが、現在は「FX700」が上位機種であります。



確か当時に、FX500を9000円(価格.com)ぐらいで購入した気がします。この機種は音質もさることながら、デザインがとても気に入っています。そこでまずはイヤホンにおいてのデザインを、少しお話したいと思います。





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僕がFX500や兄弟機種のデザインを好きな理由は、単に「カッコいい」からではありません。イヤホンも色々試聴したことがあるのですが、特に最近の低音重視みたいな流れからか、ゴツいデザインのイヤホンが多く発売されています。



皆さん想像して欲しいのですが、イヤホンやヘッドホンを装着する動作って、「ながら」が多いですよね。例えば家を出た後に歩き「ながら」とか。他には、その善し悪しは別として、自転車をこぎながらとか。こうしたイヤホンの着脱動作って、普段は意識していないのですが、実は一日では結構多いんですよね。



私たちポータブル音楽世代にとって、イヤホンはとても身近な機器なわけです。そんなイヤホンにして、耳にいれるのもえらい手間取る・・・というのは、少なくとも僕はすごくストレスになると思うのです。



SHUREやBOSEをはじめ、多くの「高音質イヤホン」と呼ばれる製品は、とにかく付けづらい・・・。他にもSonyやAudio-Technicaの一部の製品では、ドライバーユニットを巨大化させ、「重低音(笑)」をだせるイヤホンが次々と登場。



しかし、あの巨大な形状のイヤホンなんて、よっぽどの精神的な妥協がないと付けられないと思うんですよね。だって低音が鳴るたびに、ぶるぶると震えて、こそばいのなんのって・・。すんごい形してるから、周りから見るとちょっと不思議な感じになりそうですし、それにケーブルとか絡まりやすそうですしね。(だめだ、批判的になっては。。)



比べて、FXシリーズのイヤホンはとてもシンプルな形状をしています。ただ突っ込んで、あとは少しフィット感を調整すればOKです。なので、素早く装着することが可能です。



数万円する高級機なんかは、屋外で圧縮音源を視聴することを想定していないにしても、それなりの価格のイヤホンを購入する場合は、使用するシーンを想定して、機能デザインも鑑みた判断が必要だと思います。





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ここからは音質について。



賢明な読者の皆さんは、きっとヘッドホンやイヤホンの購入には、ネットの口コミや実際の試聴など、十分な調査の上で購入されることと思います。その際には、ぜひFXシリーズの試聴をオススメします。



このイヤホンは本当に良くできていて、他のメーカーのやたらゴツい製品や数万円の商品に全くひけをとりません。もちろん、FX500/700などの高位機種のほうが、より優れた音質を得られるのですが、下位機種でも全然問題ないほどの完成度です。



しかも一番高いものでも、一万円と少し払えば手に入ります。他のメーカーだとどうでしょう?僕の印象としては、これだけ払ってこの音質かあーという感じです。細かい音のニュアンスは違うものの、総合的な音質ではFXでも十分に他のメーカーの高級機に太刀打ちして、なおかつ価格も安いです。



「音質が良い」みたいな曖昧な表現はあまりよくないのですが、普段、だいたい1000万円オーバークラスのシステムで音楽を聴いている者の、素直な感想です。やっぱり良い機器で聴いてると、音の悪さが逆に気になってしまうことが多いのですが、このイヤホンは全然気にならないで音楽を聴いていられます。



特に優れているのは、全体的な音のバランスだと思っています。前回の記事でも触れましたが、音楽的にきちんとした「聴こえ」というのが一番重要です。これは、クラブ音楽を聴くから重低音だとか、アコースティックだから中高音とか、そういう話ではないんです。



なぜなら、例えばわかりやすく言うと、低域を増やすと高域が遅れるといったことが起こるからです。さらに、人間の聴感は機械ではないので、耳に入った音を脳内で合成して知覚しています。従って機械的に測定上、単純に高域:低域 = 50:100みたいにしても、知覚される音量はその通りになりません。(マスキング効果などに代表される)重要なのは、全ての帯域を満遍なく、かつ、不自然にならない音作りだと、僕は思っています。



そういった意味合いからも、FXのバランスは非常に優れていると思います。ジャズやクラシックがクリアに聴こえて、なおクラブミュージックの低音を、量感もありながら歪なく聴かせてくれるのは、真のミュージックラバーには大変に貴重な機器ではないでしょうか。



そして最後にこれだけは言っておきたいことがあります。



それはイヤーピースの差異なのですが、オーディオ系の雑誌やメディアでは、ものすごい量の文字数を割いて批評家のセンセー方がレビューしているにも関わらず、それには全然触れていないんですね。いい加減で適当なレビューです。



仮にもプロとして名刺つくって、原稿料をもらって書いてるわけですよね。その割にイヤーピースの違いについて書かずに、ワイド感だの艶感だのと書くわけです。でも、経験上イヤーピースの材質で、かなり音のニュアンス、特に低域の響きや明瞭感が変わります。この情報って、大事なんじゃないのかなあ・・・と。



FXの上位機には、イヤーピースが付属しています。それを別売りで購入することもできます。イヤーピースの選択には、(1)耳の大きさに合わせたサイズ、(2)材質の違いと、この二点で考えます。サイズは、外部音の侵入を防ぐためにも、少し大きいかな?ぐらいがいいかもしれません。材質は、シリコン製と低反発ウレタンの二つがあります。



もちろん個人の好みはあるものの、僕はウレタンのイヤーピースの方が良いと思います。



理由は、もう何度も言うように、音楽的にバランスが良いからです。はじめ、なんの気なしにシリコン製を使っていました。それをどこかでなくしてしまい、ウレタンにしてみたのですが、これが思いのほか音質が変わって驚きました。



シリコンに比べて、少し低域が減ったような、なんとなく物足りない気がしていました。でも慣れてくると、段々と低域の量感よりも質が上がって、全体として非常にクリアな音質に変わったことがわかりました。



推測ですが、シリコンはウレタンに比べて共振しやすく、低域のところで「ぶーぶー」と響くんだと思います。だから量感的にはよく聞こえていたのですが、なにかノイジーだったんですね。それが全体的に音楽の明瞭感を下げていたのだと思います。低域が他の帯域の音に良くない働きをすることは、前回触れました。





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低域がいつもブンブン鳴っていると、他のジャンルの音楽で不自然な聴こえになります。かと言って、クラブミュージックを大音量で聴く時にも低音が欲しい。そうした僕の要求に応えてくれたのが、FX500でした。しかも、こんな風に言うのもなんですが、イヤホンにお金かけたくなかったんですよね(笑)



本当にその楽曲をきちっと聴きたい方には、非常におすすめの製品です。しょうもない外国製よりも、伝統あるVictorのイヤホンにしてみてはいかがでしょうか?





最後に、

この度の震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、一刻も早い被災地の復興を願うばかりです。また幸いにも被害を免れた私たちは、いままでと変わりなく経済活動を続け消費し、そういう行動にも努力が必要だと思うばかりです。





written by kyo_YMD