NANAKO

NANAKO

今は、自分のことだけで精一杯。そうでしょ?

テニスの王子様二次創作blogです。
管理人は越前リョーマとイトコの菜々子さんを応援しています。
Amebaでブログを始めよう!

 朝起きて、少し後悔した。服とかそのままだし、つか、なんで靴下片方だけ脱いでるんだ。ドアが開いていた。カルピンが自分で開けて出たのか、誰かが出したのか。窓を開けると、まだ肌寒い朝が心地良く、薄水色の空に一つも無い綿雲が冬空を残したままだった。ここの空気は、どこか土と油臭さがある。家の前の道はアスファルトを敷いたばかりっぽく、やけに黒い。空き缶が一つ転がっていて、車に轢かれたのか無残にひしゃげている。ポケットにはなぜかビー玉があった。それを手にとり、窓から身を乗り出して親指で弾いた。
「ビンゴ」

おじさまたちは苦笑いで「もう寝てる」と言った。時差ぼけかしら、残念だわ。部屋中廊下中に山積みにされた荷物たちを見ていると、物陰で何かが動いた。あら、カルピン。久しぶりね、わたしのこと覚えてる?
荷物なんかはどうでもいい。ベッドだけあれば、もういい。お休み。会うのも明日でいい。

最後に会ったのは、いつだったかしら。ちっちゃくて負けん気が強くて、いつも驚かされてたわ。もう中学生ですって、なんだか不思議。どんな子になってるのかとっても楽しみ。

この国はきらいじゃない。

空の高さも街の匂いも家の湿度も、全然平気。でも歩くのは疲れる。景色だけ苦手で、文字に若干戸惑う。でもまっすぐ、この道をいけば会える。もうすぐ。