寝ようと思った頃から風が異常に強くなってきた。
テントのフレームがグラスファイバーなので、えげつなくたわむ。
ちょっと心配になり、雨の中ペグを打ち足しにテントとタープを一周。
要点を2本打ちにして補強した。
テントに戻っても風はますます強くなってくる。
台風並みと言っても過言では無いぐらいの強風。
心配する私を横に、息子は風でたわむテントの壁面を呑気に蹴って遊んでいた。
「キャー!」「わー!」
と遠くでなにやら大騒ぎが。
首を出して見てみるとテントがゴロゴロと転がっていた。
ペグ打ちをきちんとしてなかった他所のテントが風で飛ばされている。
そのテントの持ち主と思われる人たちが必死で転がるテントを追いかけていた。
それを見ている私の視界の上からテントが降ってきた。
他のテントが風で吹き上げられ空を飛んでいる。
ちょっと目を疑った。
「やばい!はやく止めろ!」
「ギャー!」
外は大惨事になっていた。
大人の体重の重し(自分の体重)が無くなったらうちのテントも危険、と判断して助けに行くのを諦めた。
そんな強風にも関わらず2人ともいつも間にか寝てしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バラバラバラバラ!
すごい雨音で夜中に目が覚めた。
最近のゲリラ豪雨なんか目じゃないぐらいの激しい雨。
バケツどころか風呂オケをひっくり返した勢い。
雨の激しさでテントが揺れている。
しばらく様子を見ていたが一向にやむ気配が無い。
ペグが心配になってテントの外に出てみたら・・・
「!!!!!!」
サイトの斜面全体が川の様になって水が流れている。
マジで目を疑った。
テントから出ると足首まで水がある。
外からテントを見ると、ペグ打ちされている部分以外は川に浮かぶビニールボートの様に流れに浮いていてとりあえずは大丈夫そう。
が、地面に置いていたプラBOXが流されかけていた。
BOXを流れから引き上げ、ペグを再確認してタープの下で様子を見ていると今度は雷が鳴り出した。
しかも段々近づいてくる。
今まで体験したことのない様な嵐で、この世の終わりの様な光景にぼーっとしていたら、稲光で辺りが真っ白になるぐらいまで近づいてきた。
このままではヤラれる!
息子を叩き起こし、熟睡中で何がなんだかわけのわかっていない彼をかついで車に放り込み、必死で車に逃げ込んだ。
ビショビショに濡れた服を全部着替え、車の中から外を見ると、他所のテントもてんやわんやの大騒ぎ。
何回も落雷があり生きた心地がしなかった・・・
そんな騒ぎの中、車に移動して安心した2人はいつの間にか寝ていて、次に気がついた時は雷も雨も風も収まっていた。
それを見てドッと安心してしまい、次に目が覚めた時は朝だった。
続く。