【ん~。えっとどれどれ……いや………ありますね。あります。】


その一言は俺の精神を屈辱感で満たし、ズタボロにするには十分過ぎた。



…………………………



2月7日(水)


「それじゃプリント表むけて始めてください。」


応用栄養学の試験が始まった。この科目はなかなか手ごわく、一筋縄では単位が取れない。


しかし、そんな難しい試験だからこそ試験勉強をしっかりやったがために案外スラスラとける。



……いける……単位は俺のもんだ…



序盤から流れは俺に来ていた。


そして全36問中の20問目


“この中で正しいものの組み合わせを選べ”


つまり、4つある文章の中から正しい文章を2つ見つければ俺の勝ち


1.正しい。どっからどう読んでも正しい。簡単すぎる  →〇

2.こんなふざけた文章が出てくるなんて100億年はええ  →×

3.お。それなりにかましてくれるが俺の敵じゃねぇ  →×

4.ひっかけようとしているようだが相手を間違えたな  →×



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………なめやがって……×が3つだと……


もう一度よく文章を読み直した。


……………


間違いない。×は3つある。どういうことだ。そういえば先生が言ってたな

【ミスプリあるかもしれないんであったら手を上げてください】


ミスプリではないが、これは出題ミスじゃないのか?


それから10回以上文章を読み直した。


………………………


やはり出題ミスだ。正しい文章が一つしかない。おれの見落としなんかでは決して無い。これは絶対だ。自信がある。


だとしたら先生には悪いがミスプリなんてもんじゃすまない 問題の出題ミスだ。



俺は手を上げた。


先生が教壇からこちらに向かってくる。


“来てもらって悪いがあんたはそのまま問題の不備を全体に知らせるために教壇にトンボ帰りだ”