洋書を読んでいたら、面白い略語に遭遇するものです♪
今日は表題の通り、思わずドン引きしてしまった略語をご紹介するつもりですが、きっと読者のみなさんもドン引きされると思うので(笑)、今回のブログの最後でご紹介しますね。
今日ご紹介する表現のモト本は『Fifty Shades of Grey』by E L James 。
欧米で爆発的にヒットした小説です。さらに、インド人のお友だちが、来日前のインドでも、電車に乗ると、読書している人の半分がこの本を読んでいたと言っていましたから、インドでも相当ヒットしたんですね~。
お話は、ワシントン大学4年生、卒業を間近に控えたAnaが、ひょんなきっかけで青年実業家Greyに出会い、恋に落ちるところから始まります。
大学4年生ですから、日本の大学生と同じく、就職が迫っているわけで、本書の中でもインターンシップを得るための面接場面なども出てきて、なかなか面白いのです。
で、Anaはシアトルの新聞社にアプライするのですが、書類審査をパスして面接が決まった時、ルームメイトのKateに報告するんですね。それに対してKeteがこう言います。
I told you your GPA would open doors, Ana. (p.161)
「あなたのGPAが扉を開けてくれるって言ったでしょう?」と言っているのですが、GPAってなんでしょうか。
はい、答えは grade point average 、成績平均点。アメリカ英語です。
これは実は、交換留学で留学する場合、提出が求められるものでもあるんですね。GPA、覚えておいてよい略語だと思います。
さて、同じシーンにもうひとつ面白い表現があったので、ついでに載せておきます。
Her father knows someone who knows someone.
これもまた、難しい単語はひとつも使われていない文です。「彼女のお父さんは誰かを知ってる誰かを知っている」???なんのこっちゃらと思うかも知れませんね(笑)。
ここではsomeoneが肝心。「誰か」というより、「しかるべき人」ですね。つまりしかるべき人を知っている人。Her father has some contacts. と同義で、いわゆる「コネ」があるということです。面白い言い回しですよね♪
ということで、それではそろそろ参りましょうか、ドン引きした略語!
Ana とGreyの会話で、Greyが冗談めかして、「君をさらってしまおう」と言った文脈に続けて
And then we're talking TPE 24/7. (P.272)
と。「君(Ana)とTPE 24/7 について話し合うんだ」と言っています。
それに対して Anaは
"You've lost me," I breath, my heart is pounding... Is he serious?
このI / my はAnaね。You've lost me. は「どういう意味?なんのことかわからない」という意味ですが、なかなかどうして、Anaはちゃんとわかってますよね~(笑)。だって、Greyの言葉に反応してドキドキしてますもん。で、内心「マジ~⁈」と呟いてる。。。
なんなの~⁈ わかんない~!と思ったのは読者である私(笑)。TPE24/7ってなんなのぉ~⁈
そこで早速辞書のお出ましなわけですが、これが載ってないんだなぁ。。。
一応あるにはある。
tropical pulmonic eosinphilia とか、
thermoplastic elastomer とか、難し気な単語が。。。
でも前者は「熱帯性肺好酸球増多症」、後者は「熱可塑性エラストマー」。
違う。絶対に違う(笑)。。。いくらインテリだとしても、恋に落ちた男女がピロートークで、熱帯病や高分子物質の話なんてしないでしょ‼︎ それにドキドキするとしたら、とてもついていけないマニアックな世界だわ。。。
辞書にないので、かくなる上はとネット検索。。。あったよ。。。
そして思わずドン引き。。。
TPE 24/7 : In the BDSM world, it is a Total Power Exchange(TPE), 24 hours a day, 7 days a week. The Dominate person controls the Submissive at all times. It is their chosen lifestyle.
ということだそう。BDSMというのは、いわゆるSMのことで、TPE24/7というのはその道の専門用語のようですね。
24/7というのはよく見る表現で、24時間、年中無休ということです。年中無休TPE。いつも主従の関係であるということ。
AnaはGreyにこれを提案されているわけね。そりゃあ心臓飛び出すわ。。。ってことで、このあとAnaはどうなるのでしょうか。つづく
なんてね(笑)。気になる人はどうぞ本書をチラ見してみて下さい。
私と同様ドン引きされた方、そろそろ衝撃から戻ってきて下さいね。本書はこういう表現ばかりではありませんから。
引用文からおわかりの通り、本書はAnaの日記に近い形で書かれていて、恋する女の子の胸の内をほんとに上手く描いているんですね。ご紹介したい表現もたくさんあるんです。すっごくわかるわ~って表現が。
次回はその中から選りすぐりのシーン&表現をご紹介しますね。お楽しみに
今回はここまでです
いつもおつき合い下さってありがとうございます