こんばんは
今日は耐震補強に関するお話をしたいと思います。
良くリフォーム等で地震に備えて耐震補強を行いませんかと言われるケースがあると思います。
その耐震補強に関して大半の方が耐震補強を行えば自分の家が大きな地震が来ても絶対に倒れないと思われているはずです。
ですが実はそうではありません。
少し説明をいたします。
耐震診断と言う言葉を良く耳にされる方もいらっしゃると思いますが一般的には一般診断法と言う方式の診断方法のことを指しているケースが多いです。
その一般診断法における判定に「評点」と言う言葉があります。
耳にされている方もいらっしゃると思いますがこの評点と言うのは上部構造の評点のことを言います。
上部構造とは地盤・基礎より上の建物のことを指しています。
そこで上部構造の評点の判定基準をご紹介します。
上部構造評点が0.7未満~ →倒壊する可能性が高い
上部構造評点が0.7以上~1.0未満→倒壊する可能性がある
上部構造評点が1.0以上~1.5未満→一応、倒壊しない
上部構造評点が1.5以上~ →倒壊しない
以上のような評価判定になります。
そして地盤・基礎に関しては総合評価の中で上部構造に悪い影響を及ぼす可能性のあることを注意事項として記述する程度にとどまります。
1.5以上~の場合では一般診断法において倒壊しないと表現されていますが地盤や基礎を本格的に診断をしておりませんので絶対倒壊しないとは言い切ることはできません。
これはあくまでも「倒壊しないだろう」と思っていたほうが良いです。
一般診断法の評価とは不確定要素が多いと言うことです。
それとリフォームの場合で1.0以上の評点にするには建物の骨組みのみを残して耐震補強を施すような大規模リフォームを施さない限り不可能に近いです。
ほんとうにご心配されている方は一般診断法のほかに精密診断法と言う診断方法がございます。
この精密診断法を用いることが望ましいでしょう。
ですが診断に掛かる費用がぜんぜん違うのでそこは考えてしまう点でもあります。
これは考え方ですが一般診断法における評点が0.7以上~1.0未満だったとしてその工事が無意味なのかと言うと決してそうとも言い切れません。
何故かと申しますとリフォーム前が0.7未満でリフォーム後が0.7以上~1.0未満に耐震力がアップしたとすれば建物の倒壊する時間が少し長くなる、そして逃げる際の時間が少し長くなる、生き延びる可能性がアップすると言うことになるので無意味とは言い切れないと言うことになります。
少々こじ付けみたいになりましたがこれからリフォーム等で耐震補強をご検討されている方は上記のような点も踏まえてご検討されてみては如何かと思います。