*みそぐりん*のキラ手箱

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これは、いいもの!と思うものの収集記

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チョコさんへ


笹井さんの件驚きました。


チョコさんもお心穏やかではないとお察しいたします。



残念なことです。



残念―のひとことです。




ご冥福をいのりつつ。




先ほど、わが人生において、他の誰よりも一番生活の時間を多く共有してきたみいが亡くなりました。


彼女はゆったりと老衰の果てに亡くなるものと思っておりました。


徐々に意識が薄れる最後の穏やかな時間の流れを、看取る覚悟は出来ていたつもりでしたが。


突然の死。


でした。


茫然。です。



いまはその死の詳細な状況を語ることは出来そうもありませんが。


ワタクシの判断ミスでした。




22年弱の時間の共有でした。


ワタクシが病気で入院した以外は毎日片時も離れずに暮らしてきました。



このブログでは、ちょと気難しい奥さまというスタイルで彼女を登場させてまいりましたが、


彼女はワタクシにとって娘であり、妹であり、時に母であり、親友であり。。。。。


言い尽くせないほどの役割を、こんな不安定でワガママなワタクシのために彼女ははたしてくれました。



まだ実感が沸きません。



しばらくの更新のブランクのあとに、こんな記事になってしまうとは思いませんでした。



なんといったらいいか。この感情の行き場がなくここを使わせていただきました。



それでは。。。いずれまた。。。







会社が休みだった。


震災からちょうど三年目。


海を見にいってみようか。。。


3月11日が休みなんて震災後初めてじゃん?


でもこんな日に限って家事まわりの用事が何件が集中しているんだなぁ。


今日はあきらめるかぁ。


天気もいいのに。



で、1件目は公民館に税金申告。


今年は、年末調整以外の事情で追加申告があるのだ。


ところがところが、これがあっという間に終わってしまったのですよ。


税金の申告ってこんなに早く終わるんだっけ~。




おぉ、2件目の要件までの時間が余ってしまった。


そうだそうだ、海に行こう。


いそいそ車に乗り込む。


公民館から小名浜港は車で5分もかからないしさ。


-税務申告なんて気が重い用事が素早く終わるなんて、なーんて素晴らしいことだろう!


申告ですよ~。るんるんらんらん。


いい?他の何物でもない、申告ですよ~。


他の用事だったらこれほど気持ちも軽くならなかっただろう(笑)


しかも美しく青い空の日。行くしかないよね。


風は強いけどね。



要件が後に数件控えているので、ほんの少ししか時間が取れないのだけれど、立ち寄ることにした。






一号埠頭の観光物産館、らら・ミュウのあたり。


ほらきれいな青空でしょう。




遊覧船だ~。


ん‥‥?



 

左の方がいやににゃーにゃあーにゃーにゃーあウルサイ。


お分かりいただけるだろうか、画像左ハシの方に飛行物体の群れが‥‥。


あら~。


母子グループのまわりにまとわりつくように、ウミネコたちが集まって叫びまわっているのだった。





どうやら、持っていたお菓子を出したら-多分最初は1、2羽に軽いお遊びで-、ウミネコたちが諸所方々から一挙に集まったらしい。


目ざとい彼らが見逃すわけがない。


観光オフシーズン、遊覧船の観光客からの‘かっぱえびせん’の量も激減しているハズ。




手を伸ばせば触れそうだ。


こ、こんなにまじかにウミネコを観れるなんて。


それも、飛翔の躍動感が半端ない。


キレイだなぁ。


北からの強風に抗うように飛ぶからだのしたたかな無駄のない筋肉。


すんなりと広げられるつばさは、風の流線が見えるかのようだ。



そして。






なによりも子供たちが生き生きと楽しそうだった。


お母さんたちは、あたますれすれに飛ぶ至近距離のカモメたちにへきえきして、すこしおびえている様子なのに、子供たちは追いかけまわし歓声を上げている。


カモメたちのことも相まって、ワタクシはうれしくてすぐ近くで何枚も無遠慮で写真を撮る。



そんなことをしていると15分たってしまった。


楽しいことは、あっという間に過ぎるものなのよね。


次の用事に向かわなければならない。




用足しを終えて、家に帰る。


2時30分。テレビをつける。


震災被害者の追悼式典を観るため、一緒に祈るためだ。



テレビから時報が聞こえてくる。


黙祷。


ほんのちょっと遅れて、小名浜の町のほうから遠い防災のサイレンが鳴り始めた。




おととし、去年と、ワタクシははっきりとした祈りの言葉を探せなかった。


ことしも、多分今日の朝まではおなじだったと思う。



でも祈りの言葉はすんなり口の端はから出始めた。


それはさっき見た子供たちの姿に出会って出た言葉だ。



『亡くなったあなたたちの代わりにワタクシたちはいる。


そして亡くなったあなたのための魂がこの小さなやわららかな子供たちの中にあるのだ。


だからワタクシたちはあなたたちの残した未来への想いを、この子たちにつなぎ守らなければならない。


とくにあのバクハツジコ近在の土地に住む子どもたちの未来を守るために、ワタクシたちは今できることを最善につくし生涯を越えていかなくちゃならない。


そのためにワタクシたちは、荒れ果てた地ならしさえしないような畑に向かわなければならない。


石を一個一個取り、生い茂った雑木を切り、草を取り、投げ出すことなくクワを振り、種を蒔く。


どうか見ていてください。』




あいまいでいい加減のワタシシが、珍しくはっきりとした言葉でつぶやく。




とってもシンプルなことなんだ。




ぴょんぴょん飛び跳ねる女の子の、ふたつ結わえの髪の束が、閉じた目の中で柔らかく羽ばたく。







たった15分の小名浜紀行だった。



それでもとってもいい旅だったよ。