「第680話 大筒木カグヤ」
大昔、まるで隕石のように突然落ちてきて巨大なクレーターを作り、地球に根を下ろした神樹。
それを追うようにして、青白い光の球が空を飛んで来た。光の球を見ていた祖の国の皇、テンジ様は家来達にその光を追うように指示します。
翌朝、邸に連れて来られたのはとてもとてもお美しいカグヤ様。光の落ちた竹林から出て来たそうです。
名乗らないカグヤ様に襲いかかろうとした家来達はバタバタと倒れます。そしてテンジ様もしかり。カグヤ様はチャクラの実を食べる前から不思議な力が使えたようです。
アイノちゃんがカグヤ様の世話役になります。彼女曰く、神樹は数千年前に忽然と生え、見る間に大木になったそうです。近づくと精魂が尽き果て、枯れ木のように死ぬという噂もあるとのこと。
ある日、かの国のゲンブ大臣とスザク大臣が祖の国にやってきます。偽装した地図を証拠に湖と土地を祖の国から奪おうとします。ちなみにカグヤ様の美しさの噂はかの国にも広がっているみたいです。
かの国の戦力は祖の国の三倍で、戦になれば勝ち目はないそうです。
ある日の夜、テンジ様は邸の庭で空を見上げるカグヤ様を見つけます。彼はカグヤ様との出会いを覚えていないようです。カグヤ様は記憶を消す力もあるのでしょうか。隣で空を見上げるテンジ様とカグヤ様の距離は少しずつ近づいていきます。カグヤ様の望みは、争いのない平和……。
そんな中、かの国が国境で嫌がらせをして、民の怒りは限界寸前。しかし、テンジ様は平和を求めます。和平交渉を進めるため、テンジ様はかの国の人間に手を出せば、死罪とすることを決めます。
*
ある晩。この頃になると、カグヤ様もテンジ様に心を許していました。しかし、国境にかの国の軍勢が現れたという知らせが舞い込みます。出陣するテンジ様はカグヤ様の身を隠すことに。しかしカグヤ様を連れる行列の中にスパイがいて、行き先をかの国に知らせます。その密書を見たスザク大臣はカグヤ様を手に入れるため、後を追う。
都から離れた邸でやはり空を見上げるカグヤ様。そこに、スザク大臣率いる追っ手が現れ、見張りや女官達は殺されてしまいます。カグヤ様は追っ手達を不思議な力で殺し、アイノちゃんと共に逃げます。それを見たスザク大臣は、怒りに震えます。
和平交渉を進めようとするテンジ様と重臣でしたが、スザク大臣が部下を殺したカグヤ様を死罪にしろとめちゃくちゃな事を言い出します。
平和のためにはカグヤ様を殺すしかない、と早まるテンジ様。カグヤ様に追っ手を差し向けます。
襲ってきた矢に刻まれた印から、アイノちゃんは祖の国の追っ手だと気付きます。カグヤ様は神樹に向かい急ぎます。再び襲いかかってくる矢を吹き飛ばそうとしますが、カグヤ様は力が出なくなります。この時、お腹の中には赤ちゃんがいたようです。神樹に向かおうとするカグヤ様を守るため、アイノちゃんはテンジ様を説得しようと一人軍勢に向かいます。しかし、次々と矢がアイノちゃんの身体を貫き、彼女は倒れてしまいます……。
カグヤ様がなんとか神樹の元にたどり着くと、カグヤ様を待っていたように実が落ちてきて彼女は口をつけます。すると、カグヤ様の額に輪廻写輪眼が開眼し、無限月を発動させます。光を浴びた全ての生き物は、神樹に取り込まれていきます。
カグヤ様はこの地を自分の子供達と共に納めることを決意……。
「第681話 ハゴロモとハムラ」
カグヤ様はこの地を愛し、人間を愛そうとしたた。しかし、本当の絶望はここから始まるのだと、黒ゼツさんは語ります……。それから間もなく生まれた双子の赤ちゃんがハゴロモ様とハムラ様だったのです。
何も語ることなく、いつも空を見上げるカグヤ様。その心の内は、ハゴロモ様やハムラ様でも分からないそうです。その様子を見つめる一匹の蛙さん。それは後に大ガマ仙人と呼ばれるガマ丸様です。
すると、そこへハオリさんという一人の女性がやって来ます。どうやら、上流にある田んぼに水が取られてしまい、下流にある田んぼの持ち主と揉め事が起こっていたようです。そこにハゴロモ様とハムラ様がやって来て、いきなり弱くなったという川の流れを見に行きます。さらに奥の上流で何かあったのではないか、というハゴロモ様。しかし、その森には巨大なクマがいて迂闊に入ることは出来ないらしい。そこで、ハゴロモ様とハムラ様が向かうことになります。
ハムラ様が白眼を使うと、上流で流れをせき止めている大きな岩がありました。すると、ガマ丸様が現れてワシがやった、と言います。それがガマ丸様との出会いです。ここのやり取りがめちゃくちゃ可愛いし面白いんですが……!
ガマ丸様が案内した先に見えたのは、終焉の峠。そこは、神樹が生えている所でした。しかし、そこはカグヤ様の定めた掟により、何人たりとも近づくことは許されませんでした。真実を知りたければ、峠の向こうを見ろというガマ丸様。
邸にやって来ていた薬売りから聞いた話によると、カグヤ様の行う神樹のしきたりを中止させようとして反乱が各地で起こっているそうです。カグヤ様はそれを鎮圧しに出掛けているのだとハゴロモ様は気づきます。
すると、ハゴロモ様とハムラ様は神樹様のしきたりへ使いに向かう人々の中にハオリさんを見つけます……。しかし、カグヤ様の決めたしきたりには逆らうことは出来ず、ハオリさんは勾玉の首飾りを託して、別れを告げてしまいました。
*
カグヤ様にしきたりを中止して欲しいと嘆願するハゴロモ様とハムラ様。しかし、カグヤ様は受け入れてはくれません。理由も教えてくれない母に歯がゆさは募るばかりでした。
ハゴロモ様はついに、峠に登る覚悟を決めます。そこでハムラ様もハゴロモ様に同行することに。
そこでハムラ様が白眼で見たのは、地中に並べられた無数の繭。根っこの隙間から降りて、繭を開くとその中にはハオリさんがいました。しかし、もうすでに亡くなっていた後でした……。それを見たハゴロモ様は、写輪眼を開眼します。
二人はガマ丸様と再び会い、ガマの国に連れられてきます。そこで、ハゴロモ様とハムラ様はは記録石という水晶で自分達が産まれる前のカグヤ様の行いを見ます。無限月読にかけられた中の一部の人間は、人間を絶やさないように記憶を抜かれて元に戻されたらしい、とガマ丸さん。
カグヤ様がどこからやってきて、何故神樹を守ろうとするのかは、ガマ丸様にも分からない。はっきりしているのは、神樹が生えてから、大地の自然エネルギーが減少していることだけです。いずれ大地は枯れ果て、人間も同じ運命を辿ることになるのだそうです。
話し合いをするため、万が一に備えてハゴロモ様は仙力の使い方を教えてくれとガマ丸様に頼みます。
ガマ丸様はカグヤ様とハゴロモ様、ハムラ様が戦う夢を見たそうです。ガマは滅多に夢をみないので、それは予言に近いらしいです。どちらが勝つのか、結果は分かりません。仙力を習得するため、ハゴロモ様は修行を開始します。
それからしばらくの月日が流れました。ハムラ様の髪がお美しく長く伸びた頃。ハゴロモ様の修行中にカグヤ様が帰還してしまいました。
ハゴロモ様がいないことを誤魔化そうとしてもすぐに見抜かれてしまい、問い詰められるハムラ様。鋭いカグヤ様の視線を白眼で跳ね返そうとしても、カグヤ様の白眼はハムラ様のそれを遥かに上回るので無駄だと言います。怒りを露にするカグヤ様……。
「第682話 造られた過去」
ついに、仙力を習得したハゴロモ様。すると、連絡蛙ちゃんがやって来てガマ丸様に、カグヤ様が里に帰ってきたこと、そしてハムラ様と連絡が取れないことを知らせます。恐らく、ハゴロモ様とガマ丸様の目論みは露見しただろう、とガマ丸様は推測します。対決の時が来たのだとハゴロモ様は悟りました。
里に戻ったハゴロモ様は、まず里の人々を安全な場所へ避難させます。
そして、夕方。邸の前に立つハゴロモ様とガマ丸様。ハゴロモ様はガマ丸様にも隠れておくように言います。ガマ丸様はガマの国の門外不出のお宝である札をハゴロモ様に託します。それは先人達が命懸けで作った、仙力が詰め込まれたものでした。一度しか使えませんが、瀕死の状態からでも回復できるという優れもののようです。
ついに、カグヤ様と対峙するハゴロモ様。玉座に腰かけるカグヤ様は冷たい声色で話し始めます。山に行ったことも見通されており、カグヤ様はハゴロモ様やハムラ様の心も読めていると言います。ならば、なぜ自分が怒っているか分かるかとハゴロモ様はカグヤ様に尋ねます。カグヤ様はニヤリと笑うと、ハオリさんのことを愛していたのだろうと言いました。ハゴロモ様は、彼女だけでなくこの地の人々を愛していました。
ハゴロモ様はカグヤ様の過去も知りました。なぜ、そんな恐ろしいことをするのか、とカグヤ様に問います。カグヤ様の答えは、いずれカグヤ様には遠い空から迎え(モモシキ様とキンシキ様達)がやってくるので、兵を蓄える必要があるとのことでした。彼らには愛など通じることはなく、力のみが対抗手段であるとカグヤ様は言います。
かつて愛を信じたカグヤ様ですが、その想いすら裏切られてしまいました。そして、命を懸けて力を分け与えたハゴロモ様にさえ裏切られようとしている、と怒るカグヤ様は、ハゴロモ様とはもう分かり合えないと判断し、力を奪い返そうとします。
すると、ハムラ様がハゴロモ様に襲いかかってきました。愛が本当ならば、ハゴロモ様にハムラ様は倒せないとカグヤ様は見越したからです。ハゴロモ様は防戦一方になってしまいます。何を呼び掛けても、ハムラ様は答える気配はありません。カグヤ様に操られていたのです。
そして、雷を帯びたハゴロモ様の腕がハムラ様の胸を貫きました。その時、一筋の涙が流れると同時にハゴロモ様は輪廻眼を開眼します。額にも模様が浮かび上がりました。そこでハムラ様が意識を取り戻します。ハゴロモ様はガマの秘宝を使い、傷を治しました。
それを見たカグヤ様の額の第三の目、輪廻写輪眼が開きます。ハゴロモ様は万華鏡写輪眼、輪廻眼を開眼し、カグヤ様に感謝します。
すると、地鳴りがして、神樹が形をみるみる変え始めました。そして、手足が生えて十尾様の姿へと変貌を遂げます。
こうして、親子の戦いが始まってしまいました。カグヤ様を守るため、神樹は十尾様へと姿を変えたのです。
十尾様の正体は神樹だけではなく、カグヤ様自身でもありました。チャクラの実を取り返そうとしていた神樹の化身ではなく、二人の子供に分散したチャクラを取り戻そうとしたカグヤ様の意思だった、と黒ゼツさんは語ります。
それから、戦いは数ヶ月にも及んだそうです。それは地上に甚大な被害をもたらしました。そしてついに、決着がつきました。
*
六道・地爆天星により、封印されてしまったカグヤ様。その時、カグヤ様は最後の力を振り絞り、一瞬の隙をついて黒ゼツさんが産まれました。それにはハゴロモ様さえ気付いていなかったようです。黒ゼツさんがカグヤ様を復活させようと暗躍していたことも……。
神樹は枯れてしまい人々は解放されました。十尾様は九つの魂に分けられ、ハゴロモ様が尾獣ちゃん達の世話をすることに決まります。ハムラ様はカグヤ様と一緒にいることを決めました。洗脳された時、カグヤ様の意識が入ってきて、彼女の心を感じたのです。カグヤ様がが怯えていて、息子二人を守るために彼女なりの想いがあったことを知ったからでした。
空からハゴロモの造る世界を見ていることにするとハムラ様は言います。そして光に包まれると小さな粒子となり、月へ向かって昇っていきました。
こうして、親子の戦いは終わりました。
たった一人残された黒ゼツさんは、何の力も持っていなかったそうです。そこで慎重に動いてカグヤ様復活の策を練っていました。
何も知る由のないハゴロモ様はインドラ様とアシュラ様、二人の息子に恵まれました。そして忍宗を作ったのです。ハゴロモ様は死の間際に、尾獣ちゃん達を各地へ散らしたそうです。
カグヤ様復活の条件は二つありました。それは神樹と輪廻眼による無限月読です。輪廻眼に必要なハゴロモ様のチャクラはインドラ様とアシュラ様に別れ、さらに十尾様へとなる尾獣ちゃん達は世界各地でバラバラになっていました。
それらを集めるには途方も暮れるほどの時間が必要でした。
そして、黒ゼツさんはまずはインドラ様に近づきました。そして、その子孫であるうちは一族を彼の描くキャストに加えます。ハゴロモ様の書いた石碑を書き直してしまったのでした。それは「無限月読こそうちは一族の救われる道だ」という内容でした。
そして、インドラ様の子孫であるうちは一族と、アシュラ様の子孫である千手一族がお互い力を求め合う流れが出来たのです。
黒ゼツさんは二人の転生者達にアプローチします。しかし、輪廻眼の発動には至らず失敗が続き千年以上もの時が流れました。そんな中、ついに柱間様とマダラ様が転生者となったのです。
終末の谷で、マダラ様は柱間様に負けてしまった……かのように思われましたが、マダラ様は生きていました。
扉間様はマダラ様の死体を処分しませんでした。それを見越した上でマダラ様は時間差で右目にイザナギを仕込んでいたのです。
柱間様から食いちぎった肉片を傷口に移植したマダラ様は輪廻眼を開眼したのでした。そして、外道魔像を口寄せしました。
うちは一族の影に徹することにした黒ゼツさんはオビトさんを操り、尾獣ちゃんを集めるために暁を結成させたのです。そして、戦争へと導きました。
戦力増強のため、カブトさんにマダラ様の死体を見つけさせ、その穢土転生体を取引に使って、オビトさんが協力するよう仕向けたのです。
こうして、第四次忍界大戦で計画通りに無限月読を発動させ、人々へと散った大量のチャクラを集め、カグヤ様は再び復活したのです。
* * *
ざっくりまとめると、こんな感じです。カグヤ様が地球にやってきたシーンは美しいことこの上なかったですね。あと、何より星空が綺麗でした。っていうか、カグヤ様の衣装もぴったりでよく似合っていました。ほんと美人ですよね。
あとアイノさん。彼女どんだけいい人なんですかね。涙を禁じ得ないストーリーとなっていました。
そして、その後に生まれたハゴロモ様とハムラ様……。この二人の幼少期めっちゃ気になるんですがー!?
ガマ丸様とのやり取り本当笑えますよね。ダジャレが最高です。ガマ丸様がこんなに小さかったのですね。
あとハムラ様の口調がドハマりでした。「アンタ誰?」とか言われたいです……。ハゴロモ様曰く、茶目っ気のあるハムラ様が素敵すぎました。髪が短めだったのが、長く伸びたのもよかったです。短髪も長髪もカッコよすぎです。
次回は、カグヤ様、ハゴロモ様、ハムラ様のお話の原作との比較や考察、そしてその次は地球に残ったハゴロモ様のお話「第684話 忍宗」について、それからその次はインドラ様とアシュラ様のお話を描いた「第685話 アシュラとインドラ」「第686話 試練の旅」「第687話 アシュラの決意」「第688話 後継者」 の感想まとめて、考察などやっていきたいですね。できるだけ有言実行になるように、がんばります。
っていうか、二週間分もアニメないってころすきですかね……。
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ところで、アニメは原作と同じくジャスト第700話で終わってしまうのでしょうか?だとしたらもう、手で数えられてしまうではありませんか……!
仮に原作篇のアニメが終わっても、七代目火影と緋色の花つ月篇をやってほしいです。それから、冬季に秘伝・真伝小説「シカマル秘伝」「木ノ葉秘伝」「サスケ真伝」を放送するんでしょうか!?
これからも目が離せないですよね。アニメ終わってほしくないなー……。
っていうか、NARUTO-ナルト-って無限の可能性(?)を秘めているので、永遠に続編作れそうですよね。きっと元々の土台設定がしっかりされているからでしょうね。さすが!
っていう事で、原作供給が少ない大筒木一族のお話をマンガとかでももっと詳しく、どっぷり読みたいです!!