朝日新聞といえば大新聞ですね。近年ではかなり部数を落としていますが。
著者の稲垣さんは元々朝日新聞社の社員だった方です。
昭和35年から平成元年まで28年間勤め、その間「週刊朝日」の副編集長をされたりしたそうです。
社内にいた人間として「おかしい」と感じた事をつづっています。
ハードカバーで出たのが平成3年、画像の文庫版が出たのが平成8年になります。
・なぜ、朝日新聞は左翼寄りなのか?
この疑問について社内で起きた事について分かりやすく具体的な事例を上げて説明しています。
つまり内部告発なのですが、恨み節みたいなものはあまり感じませんので読みやすいと思います。
印象的だったのは「文庫版へのあとがき」にある次の文章です。
-朝日新聞は日本が戦後一貫してアメリカの軍事的庇護の下にある事実を忘れて、「平和」を唱えさえすれば平和を達成されると思いこむ「平和念仏主義」と、「平和憲法」のおかげで日本の平和と安全が保障されているとする「一国平和主義」という言論の立場(言論の五五年体制)に安住している-
-オウム教団と同質の集団幻想(※現実と離れた、他を認めない考えという意味だと思います)が朝日を支配しているからでhないかと思う。それを構成する要素は次の三つだろう
①敗戦までの日本を「悪の帝国」と断罪した東京裁判史観の呪縛
②権力イコール悪、人民イコール善とするマルクス主義的善悪二元論に立脚し、
権力に虐げられている弱者(犯罪者をも含む)を擁護することが民主主義である
という思い込み。
③自分たちこそ、遅れた大衆を正しい方向に導く使命を負っているとの選民意識
この集団幻想は、記者のサラリーマン化によって増幅・強化され-
それと、朝日新聞社の出入り業者さんのは「朝日のDIY」という言葉があるそうで
DIY=Do It Yourself ではなく =Donaru(怒鳴る) Ibaru(威張る) Yobitsukeru(呼びつける)
だそうです。全部の社員さんがこんな感じではないでしょうけども、私の知っている人が
「載せてやるんだから」
といった態度を取られたという例を2つほどあります。まあ、偶然が重なっただけでしょう。
この本は前の職場の先輩に借りてそのままになってしまっているので、早く返さなければ…。