私の故郷は福島県の会津地方です。放射線の影響は東京あたりと変わらないようなのですが、
安心して良いか正直分かりません。どうも、今回のようなケースは過去に例がないようで安全値というのも
推測で出しているに過ぎない、というのが現時点での私の理解です。
では放射線を大量に浴びたら最悪、具体的にどうなるか?それくらいは知っておこうと思い、
この本を読みました。
朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫) (文庫)
昔「はだしのゲン」を読んだり、その後の知識で「ガン」や「白血病」になるらしい、
ということは何となく聞いていましたが「染色体が傷つく、破壊される」ということが良くわかりました。
取材班の感情はかなり抑えていて、現場にいる人たちの考え方や治療などがメインになっています。
最終的に被爆者である大内さんは「身体が溶けて」亡くなってしまいます。
途中で看護師さんは「この人はあの明るかった大内さんなんだ」と強く思わなければそう思えないほど
に変わり果てていきます。
…結局のところ、現時点では「被ばくに対して有効な治療方法は確立していない」のです。
これは、あくまで「20シーベルトを一瞬で浴びたケース」です。
しかし、コントロールできないものをエネルギー政策の中心からは外していくべきかとは思います。