コオは、父の退院後ケアマネージャー立石と連絡を取あうようになるが、父が退院後すぐ自宅に戻ることはなく、老人保健施設に短期入所していたこと、莉子が父の自宅介護で必要なことを自分で決定できず、立石が困っていることを知る。
 莉子をキーパーソンとする、という大前提を先に明確にしたうえで、コオが影で動く立石との連携は機能し始める。
 ゴールデンウイークにコオは家族4人で最後の幸せなひとときを過ごしたが、旅行から帰ってまもなく、莉子と決裂し、同時にコオを突き放す遼吾の言葉に、絶望する。
 莉子と遼吾両者に対してコオは絶望を抱えたままそれでも、日常を送り始めるが、遼吾との距離は、徐々に深く、確実に遠くなっていき、コオ自身も少しずつ病んでいく。そのなかで、コオは父の主治医候補のリストアップ、莉子の友人へのコンタクト、更には莉子の精神科受診支援を依頼など、様々なことを試みるが、上手く行かず、焦燥感を深める。 そんな時、父から電話が入いるが、元気の無さが気になるコオはケアマネージャ⊸立石に連絡を取り、立石は病院の先生からデイケアを勧めてもらうように手紙を書くことを提案、その計画の間にコオは、父の状態の検査が必要かどうかを知り合いの医者に意見を求たが、【自分が外来で出ているクリニックで診てあげる】という申し出を受ける。数日後、再び連絡をくれた立石は、莉子へデイケアを勧めてほしい、と頼んでいた赤井医師に、断られたと伝える。しかし、父の様子がますますおかしく思えるコオは、立石と父を連れ出し検査を受けさせる計画を話し合い、いよいよ実行することになった。
 しかし、当日、父を訪問した立石から、再び脳出血で父が入院したことをコオは知らされた。