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今、電車で都内に向かっています。


今日はマンションの契約日。


都内を一望して、夜景を見たり、花火大会を

リビングから見ていたマンションが

先日売れ


今日は本契約をしにいきます。

売り出し4日目に買い手がつきました。



連絡をもらった時は
安堵の気持ちより

毛糸が絡んでしまったように

複雑な想いと


せっかく編んだマフラーを

ほどかなくてはならないような

切ない心持ちでした。



マンションは一年しか住んでおらず

アンティークの家具と近代系の硝子の家具が融合されて


タオルや布系は全て、茶・紺・グレーで統一していました。


それらは

住む時に一つ一つ吟味して選び抜かれたもので



一番のお気に入りはリビング16畳全面ガラス張りに吊るされた

シルク素材の茶色一色のカーテンで


ヒダが美しく波をうち


カーテンレースのシンプルでエレガントの花の模様が美しく映えていました。


窓を開けると、美しくなびき

それだけで


私は見とれて


幸せな気分になりました。




売るに当たり


私は、想い出の詰まりすぎた家具に触れることさえ出来ずに

業者に頼み、高額の費用を払い

友人と写った写真一枚だけを持ち

全てマンションを

『物の殻』

にしてもらいました。

何も無くなったマンションはガラリとしていて



私は一部屋、一部屋に


『ありがとうございました。お世話になりました』


と頭を下げ言い回りました。


寝室にしていた3つ目の部屋で

声が詰まり

ぼろぼろと涙が垂れ

涙が垂れ



唇をきつく噛みしめました。


帰りの車に揺られながら



私は目を瞑り


『ありがとう』


と繰り返し思っていました。


目を閉じているのに

頬に

後から後から

涙が垂れ

涙が垂れました。




今から

最後の

『さようなら』をしに行ってきます。



本当のさようならをしに


『行ってきます』