「世界ホスピス緩和ケアデー」でした
世界各国、そして日本でも
色々な行事があった様です
(世界ホスピス緩和ケアデーはこちら 、
日本の取り組みは日本ホスピス緩和ケア協会よりこちら )。
私がアメリカのホスピスを視ていた2005年には、
日本はこの日何も催し物がなくて少しがっかりしたものです。
それが、2年経ったらこんなに活動範囲が広がってるなんて。
頑張っている世の中の動きに感慨深ささえ覚えます。
あんなに熱くアメリカまでも行ったけれど、
私はこの週末、ホスピス関係の催し物ではなく、地域のおまつりに行ってきました
われらの事務所が位置する北区の「ふるさと北区 区民まつり」
写真は、お祭りに集まる人々です。
意外にも(?)びっくりするほど人がいるでしょう?
その人ごみをかきわけて(言いすぎ)、
職場の人たちと一緒にお祭りに行ったのです。
さて、ホスピス緩和ケアと地域のまつり、無縁な様だけど
私の中では、ある1つの共通点があります。
それは「地域の中で育ってほしいもの」
私のホスピスの研修先だったウィスコンシン州では、頻繁にこういう行事に参加あるいは行事をホスピスで働く人々がつくっていました。
その目的は2つ。
1つは、地域の人への啓蒙活動
ウィスコンシンの人々は、
「どんなにいいものでも、その存在や価値を知らないと使い様がない」
と積極的に、ホスピスがどういう人対象でどのような利点があるか、
などを常に自分たちから発信。
もう1つは、資金集め
アメリカでは、寄付は、ホスピスの財源で大切なものの1つです。
コミュニティケア(雑誌)の8月号で
千葉大学の福井准教授もおっしゃっています。
「世界の中でも在宅緩和ケアが浸透している国は、
経済的な基盤があるから質の高いケアが提供できる」
(Community Care Aug.2007 Vol.9/No.9 日本看護協会出版会 P20)
本当にその通りだと思います。
そして、経済的基盤もただ資金を集めたり稼いだりするのではなく、
そのやり方が大切。
寄付にしてもただ寄付を募るのではない。
例えば、2年前のウィスコンシンでのホスピス・緩和ケアデーのイベントの1つでは、ホスピス関係の従事者向けのセミナーを開き、そこで各参加団体で何か(入浴セット、料理セットなど)を持ちよって、それらを個人個人が購入する。それらをホスピス協会に寄付する。(意味が分かりますか?)
他には、ホスピスプログラムが主催で手作りのものを集め、それらをオークションにかけて収益を寄付金とする。
そして、寄付で得たお金がどのくらいかということや使い道に関して
地域に情報公開するのです
どれも、主催者・参加者が楽しめる形、というのが印象的でした
いや~、素晴らしいと思いきや、日本にもありませんか?
区民まつりのバザーだって、寄付を募るという意味では共通していると思います。
学校のPTAや各団体などがバザーを出して、得た収益を自分たちの活動に役立たせるんですものね。
そこで、区民まつりに参加してバザーや催し物を通し、
在宅ケアの啓蒙活動+利益を得られたら、というのが私の考えです。
本当は今年出展したかったけど、気付いた時には締め切りが過ぎていたので(私の私生活をご存知の方には、納得していただけるでしょう)、目標は来年。今年は、視察で楽しんできました
以前、私たちのステーションは財団立なので、何に使われているかを明らかにしながら、もっと寄付金を募っていいんじゃないか、という話を職場のみんなに提案したことがあります。すると、「日本はアメリカと違って寄付の土壌がないし、『寄付しなきゃいけない』って思う人が出るんじゃないか」という意見もあり、寄付金積極案は、見送られました。
ですので、来年の区民まつりの出展も、利益を得るかどうかというところは意見が分かれるかもしれない。でも、少なくとも啓蒙活動としては参加できるでしょう。どんな形で出られるかな?
1年後のことだけど、楽しみです。他にも、何か地域の行事があれば早めにチェックしていきたいと思っています。啓蒙活動や資金集め、いい案があれば皆さんに教えていただきたいのでご意見ください