言霊パワーを貫き続けた祖父のこと。 | 良い コトノハ じまりになりますように♪ midori,a~秋田緑~

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上がって落ちてまた上がる。でもよく見たら マルになってる♪

この言の葉カードは
祖父・久八郎が亡くなった時に生まれたカードです。

今日は祖父の言霊のお話です。お急ぎの方はスルーで!!(笑)


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祖父は絵描きで、本の挿絵や浮世絵を描いたりしていました。

幼少期から裕福な家庭で育ち、農学部の助教授をしていた経験から
思いつきで会社を興しては倒産させ、それを繰り返し莫大な借金を
作りました。


私の父は、大邸宅に生まれたにも関わらず祖父の作った借金返済の
ため修学旅行にも行けず、父親(私の祖父)の代わりに中学から
バイトを始め、兄弟7人をたった一人で養いました。

食べるのにも困り、焼き鳥屋さんの串についたお汁だけで過ごした
日もあったというのだから、どれだけ困窮していたか。


祖父はのんきなもので、そんな息子(私の父)にいつも
「いや~~ありがたいありがたい!感謝・感謝!」とだけ
言っていました。

父が大変な苦労をしてきたことを耳にした私は、同居している祖父に
優しくできなかった時期もありました。

育ちのいい祖父はそんなこと全く気にせず、毎日ことあるごとに
「ありがたいありがたい!感謝・感謝!」。
本当にいつもいい言霊ばかり発信していました。


父が単身赴任で東京に行っている間、祖父の痴呆症の介護は、
母と私の担当でした。朝・昼は母。夜は私が祖父の徘徊や行動を
見守っていました。


ものを忘れるというのは悪いことだけではありません。


祖父とは毎朝、「昨日は今治に行って来たよ~桜がきれいでなあ~」
とニコニコの会話で始まりました。

季節は真冬で、祖父はずっと寝てばかりでしたが、きっと魂の祖父は
今治に桜を見に行っていたのでしょう。

「そっか~^^桜きれいだった?」
「おお~見事だったよ!桜が見れるなんて、ありがたいありがたい!
 感謝・感謝!」

お決まりのフレーズと、いつもの上品な微笑み。(^^)


父とは折り合いが悪かった祖父が、一度だけ頼もしく思えたことが
ありました。

私の小学校入学式の日、父の胃癌手術と重なり、母がギリギリまで
帰って来れなくてすごく不安だった6歳の夜のことです。

離れにある祖父母の部屋で泣きべそだった私に
「だいじょうぶ。じいちゃんの膝に座りなさい」と促され
手が不自由な祖母が一生懸命お味噌汁を作ってくれました。

祖父は、浮世絵以外は滅多に描かないのですが、その日は愛猫の絵を
目の前でさらさらと描いて、幼い私を励ましてくれました。

その時の祖母のお味噌汁が忘れられず、
後日何度も母に懇願しましたが数年後にそれがかの有名な
「あさげ」だと分かった日のショックは…w

そして祖父のシュール過ぎる劇画タッチの猫の絵が6歳の私は
怖すぎて…w

今となってはいい思い出です。
さらにそのシュールなタッチと同じ画風で今、
父が絵を描いてるのも不思議な気持ちです。。。(遠い目)



祖父の人生を考えたのですが、

すべて「自分」で回っていた人でした。

自分が、それが好きか嫌いかだけで選んだ人生。
周囲のことはあまり気にしない。

だけどいつも笑顔で、物腰は柔らかく、
いつもいい言霊を発していたので
近所で祖父を悪く言う人はほとんどいませんでした。


一緒に暮らしていた頃は「気ままな人だなあ(^-^;」と思って
いたけど、今は「何があっても自分」でいた祖父のことを
それはそれとして尊敬します。


自分を貫くことに何の躊躇もなかった人。

自分の価値を存分に知っていて、いつも自分を信じていた人。

だから、他人からの愛をいつもしっかり受けとっていたし
受け取り上手な人でもありました。

喜ぶ笑顔が素敵で、祖父にプレゼントする事が私はとても好きだった。。。

もう10年以上も前に97歳大往生で笑い顔で天国にいった祖父ですが
私自身も無意識で、「ありがたいありがたい!感謝・感謝!」と
口癖のように言うようになった最近よく祖父を思い出します。

天国で、上品な笑顔で微笑んでくれていることでしょう。(^ー^)


追伸
我が家には珍しく英国紳士か!っていうくらい祖父はかなりのイケメン
で、近所のおばあちゃんたちにモテモテだったけれど
私にそっくりの祖母をずっと愛し抜いた、ということも
祖父の名誉のため付け加えておきます。(*^^*)



生きてる間に、私も「ありがとう」がいっぱい言えて、よかったな♡

長文を最後まで読んでくださったあなたに
とてもいいことがありますように(笑)



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