<白神黄介と鬼門影臣が手を組んだのは・・・>
整形手術も終え、杜氏見習を募集していたので白蛇酒造の社員となった鷺森。
誰も白神黄介だと気づくものはいなかった。
白神左紺や、音松でさえも・・・
それから盗聴器等を使い色々探りをいれていると、とある事実に生きあたってしまった。
もっと恐ろしい毒蛇に魅入られていたのだと・・・!
それは左紺でもないし、鬼門でもない。
2か月前、急に蓮月と名乗る男が現れた。
その男は、顔に酷い火傷を負っていて、更に自分と同じ白い頭巾を使っていた。
まさかと思っていたが、それが鬼門影臣だった。
白頭巾を頭に被った鬼門影臣は、白神蓮月になりすまし、黄介や白蛇酒造の人々の前に現れた。
その姿を見た黄介は、ある日鬼門に問いただすと・・・
鬼門は、金のトラブルで医者を殺してしまい、
医者を殺したことが裏社会の連中の逆鱗に触れてしまい、
顔を焼かれた上に有り金を全部せしめられたという。
警察にも追われ、逃げ場所を失ったと思ったのだが、
鷺森弦と名乗ってはいるが、白神黄介だということを知っていた鬼門。
鬼門は「白蛇酒造(白蛇蔵)を乗っ取るために手を組もう」と言い出したが、
実は黄介も鬼門を利用しようとしていた。
「始末する『毒蛇』が一匹増えた」と。
白神音松が白神蓮月のDNA鑑定を見せていたシーンがあったが、
実はそれは黄介のとすり替えたものだった。
黄介は、鬼門を蔵に誘い込み殴って気絶させて一番端の二重底のタンクに隠し、
蔵に入った白神左紺も気絶させタンクに隠した。
そして鬼門をタンクに放り込み溺死させた時にタンクの酒を抜いたが、
鬼門の体についた酒の醪が、
白蛇がまとわりついているように見えたので、もう何でもできるような気がしていた。
「俺のこの『怒り』は白蛇様のもの・・・
白蛇様が俺に汚れた『毒蛇』共を駆逐させているんだ・・・!!」と。
「左紺の喉を折れた櫂棒で突いた時も・・・」と、
黄介が白蛇様から力を受けたかのように喋っていると、
耐えきれなかった音松から制止された。
全てを白状した黄介は、警察のパトカーに乗り込んだ。
だが金田一には、モヤモヤした感じが残っていた。
「ひょっとしてこの事件はまだ終わっていないのではないか?」と。
<生き残っていた『毒蛇』に天罰が下る!>
事件後、蒼葉は母の鏡花に聞いた。
「二人目の奥さん亡くなったの『タンクの洗い場だ』って、
あたし確かにお母さんから聞いたよね?」
鏡花は
「そうだったかしらね…お母さんもちょっと混乱してたかも」と返した。
蒼葉は蔵がなくなって母の鏡花と離ればなれになるのかと心配していた。
また鏡花から白ちゃんについて「噛まれないように気をつけて」と言って、
鏡花は部屋に戻った。
そして一人になった鏡花は、ついに本性を現した。
「結果オーライ・・・ってとこかしら・・・あの黄介が生きていたのはびっくりしたけど
結局邪魔な兄弟同士で殺しあってくれたんだもの・・・助かったわ!
左紺には、あたしと鞠乃の取水タンクでのやりとりを見られてから、
なんとか丸め込んで『味方』にしたけど、
いずれなんとかしないと・・・って思ってたのよ!」
実は、白ちゃんは鏡花が蒼葉に飼わせていたのだ。
左紺を殺すために。
しかし、蒼葉が白ちゃんに餌をあげようとした時、
白ちゃんの姿は飼育小屋になかった。
なぜなら・・・実は風呂場にいたから!
そして白ちゃんは、シャワーを浴びていた鏡花を噛み殺した!!
<後日>
後日、金田一達は黄介に4つのことを伝えるために面会に来た。
<1つ目>
鏡花が毒蛇(白ちゃん)に噛まれて死んだことを伝えるために。
<2つ目>
「過去に鏡花が、
白神音松の2番目の妻・鞠乃を取水タンクにて鏡花と言い争いになった末、
転落させて殺してしまい、
それをたまたま左紺に見られたため、
鏡花は左紺と結託しお互い真相を他言しないことになったのではないか」
という推理を伝えるために。
金田一は、
「左紺は鞠乃がもともと嫌いで、
鏡花に憎しみを煽られるがままに蓮月と黄介を殺そうとしていたのではないか」
「特に鏡花は『先妻の子供をすべて消すことが目的』だから、
いずれ邪魔になる左紺を殺すために白ちゃんを用意していたのでは」
と、推理していた。
その推理に至るのは、鏡花についての幾つかの不審点があった。
・「黒鷹銀三の話では、
鏡花は鞠乃の事故現場を知っていたはずなのに、
蒼葉には嘘の事故現場を教えていたこと」
・「鏡花は、
『自分の弟を生きたまま火炙りにした上、もう一人の弟にその罪を被せるなんて!』
と口走ったが、
黄介は蓮月について「殺した」と言ったけれども、
その方法は黄介は一言も言っていないこと」
特に金田一は、第10話の鏡花の火炙り発言から、
「火炙りは鏡花が左紺本人からまるで聞いたようだ」と感じたので、
左紺と鏡花の結託関係を見抜いた。
<3つ目>
「黄介が、鏡花が左紺を始末するために白ちゃんを飼っていることを知り、
左紺を始末後に白ちゃんをシャワールームにこっそり放して、
白ちゃんが鏡花を殺すのをただ待っていたのではないか」
という推理を伝えるために。
<4つ目>
音松からの伝言、
「黄介が帰ってくるのをずっと待ってる。あの白蛇蔵で…」
を伝えるために・・・。
黄介は「ただの推測」と一蹴し、早々に面会室を後にしてしまった・・・。
剣持「やりきれんな・・・・」
金田一「・・・・行こう、美雪」
美雪「う・・・うん」
こうして白蛇酒造を舞台に起きた殺人事件は幕を閉じた。
答えのない悲しみを残して・・・。
<感想>
さて、この話で『白蛇蔵殺人事件』が終わったわけですけど、
なんか後味悪い感じで終わってしまいましたね。
完全なるBAD ENDですね。
本編だと『魔術列車殺人事件』、短編だと『妖刀毒蜂殺人事件』の様な終わり方になっちゃったな~。最終話で被害者出てるから。
まさか鏡花さんが最後の毒蛇だとはね~まぁ話の途中で、
そうじゃないかと思わせるような部分もあったから、そうなんだろうな。
でもこの話で可哀想なのは、蒼葉ちゃんだよね。
自分の母親が飼ってたペットに殺されてしまうなんて・・・
残された人の気持ちは、とてつもなく重いですよ。
でも鏡花さんが左紺を殺す為に飼ってた白ちゃんに殺されたのを見る限り、
「策士、策に溺れる」ってこの事を言うんだろうなって改めて思う。
白蛇酒造は、黒鷹さんがいる限り大丈夫な感じがしそう。
左紺は黄介に、
「俺だよ!左紺兄さん!あんたが殺したと思ってる黄介だ!」
と、言われた時に左紺はどう思ったんだろうな。
次回はComing soon!って書いてあったから、次の金田一はいつになるんでしょうね?
次の金田一まで楽しみだな~。