(あらすじ)
逃亡した殺人犯を追って、日本酒の蔵で知られる「白蛇村(はくじゃむら)」を訪れた、金田一、美雪、剣持警部の3人。
村でただ一つの旅館を経営する白神屋「白神酒造」に泊まることになった。
そこには、5年前火事で死んだと思われていて2か月前に記憶が戻って帰ってきたという
酒造主・白神音松の次男で、怪しい白頭巾被った男・白神蓮月がいた。
だが、その晩の「一番蔵見回りツアー」で事件は起きた。
白神蓮月が、酒造樽の中で死体となって発見された・・・。
<現場検証>
剣持警部が蓮月の遺体の白頭巾を取ると、確かに白蛇酒造関係者が言ったとおり蓮月には火傷の痕があり、それを金田一&美雪と後でやってきた県警の刑事も確認した。
鑑識が調べたところによれば、
・蓮月の死因は溺死。
・後頭部に強打の痕があったため、「気絶させられてから殺された」。
・死亡推定時刻は、遺体が発見されてから30分~1時間半ほど前。
とみていた。
金田一は、鑑識の調べから、
・「蓮月が一番蔵に運び込まれたのは、遺体発見の1時間より前」
・「長男の白神左紺が、仕込みを終えて外に出た後に、社員の黒鷹銀三と一緒に蔵の見回りを美雪と剣持警部としたことから、蓮月が蔵に連れ込まれ殺されたのは、その見回りの後ではないか」
・「蓮月をタンクで溺死させた後に、タンクの酒を全部流し捨てたのでは」
と考えていた。
<白神左紺は一体どこへ・・・>
ここで金田一は、白神左紺の姿がないことに気がつく。
一番蔵にて酒造りのための作業をして外を出た後は、誰も左紺の姿を見てはいなかった。
杜氏見習いの鷺森弦と黒鷹銀三が左紺を探しに行くことに。
美雪には、ある疑問があった。
「確か、はじめちゃん達が見回った後、左紺さん、ちゃんと蔵の鍵閉めてたよね?
でもその鍵を持ってる人って確か左紺さんと音松さんしか・・・」
っと、気になっていた。
金田一は、音松にある質問をした。
「左紺さんが一番蔵に入った後、鷺森さんと俺たちが入るまでの間、ここに鍵を誰かに貸しましたか?」
と質問すると、「いいえ、誰にも貸してはいない。」と音松は答えた。
鍵を複製された可能性についても質問したが、
それはあり得ないらしく、
「この鍵はかなり特殊な造りでして、
鍵のメーカーに登録コードを伝えて、それから色んな種類を交わした後で、
1か月もかかってようやく複製が出来てくるものでね、
そう簡単に複製ができるはずもないし、ピッキングも不可能だ。」
と、答えた。
さらに金田一は、
「管理は?誰かがこっそり持ち出したりすることはできないんですか?」
と質問すると、それも無理らしく、
「私は常に手元において管理してますからね。
それこそ寝てる間も枕元に置いているくらいです。」
と、答えた。
<翌日>
鷺森さんと黒鷹さんが左紺さんを探したが、結局見つからなかったらしい。
白蛇旅館の女将・鏡花さん曰く、
「家の車は全部ありましたから村の外には出てるってことはないと思うんですが…」
蒼葉「わっからないよー?お母さん!
本気出せば山の一つや二つ足で…」
鏡花「これ、蒼葉!!余計なこと言うんじゃありません!」
蒼葉「はぁい。」
剣持警部は、音松の長男・白神左紺が次男・蓮月を殺したのではないかと睨んでいた。
美雪も、
「一番蔵の鍵を持っていたのは、音松さんと左紺さんだけだし、
こんな大きな家なら財産を巡って争いもありそうよね。」
と、賛同。
しかし金田一は、あることが気になっていた。
金田一「『酒造樽の中で殺した』というのがちょっと引っかかる。
しかも溺死させて中に入っていた酒を全部流して捨てたことも何か理由がある気がする。」
この金田一の発言に対して、美雪が
「死体にまとわりついていた酒粕が白い蛇みたいに見えるようにした『見立て』とか・・・ちょっと強引?」
と、話すと
「まあ、確かにそういうのもあんのかもしれないけど、
白蛇伝説になぞらえて殺したのはなぜだ・・・?」と金田一は思っていた。
<女の素顔!?&今後の白蛇酒造はどうなる!?>
音松はかなり落ち込んでいた。
「最初の女房の天音が奇妙な病気にかかって死に、
2番目の女房の鞠乃は酒造所の中で死に、
さらに自分の息子にまで・・・」
と、落ち込んでいた。
そんな音松を白神旅館の女将・鏡花が、
「私が近くにずっとおりますわ。
鞠乃さんが亡くなった時もこうして2人でおりましたね。
後ろめたかったけれど、私は幸せでした。」
と、音松を励ます。
音松も自分を励ましてくれる鏡花を抱きしめた。
しかし、鏡花は何かを企んでいるかのように舌を舐めた。
一方の蒼葉も、
「さ~お腹空いたでしょ~?・・・それっ!」
と、虫を投げ入れると、飼っている白蛇が捕食した。
ヤンデレのような目で、
「白ちゃん!あたし達を守ってね!」
と、言った。
一方、蓮月が死に左紺が行方不明になった後の今後の動きを鷺森は黒鷹と話し合っていた。
心配する鷺森に黒鷹は、
「左紺なんざ最初から当てにしておらん。」
「奴にはモノを売る才能はあっても杜氏の才能はない・・・
それは親父さんもよーくわかってた。
才能があったのは次男の蓮月の方だったが、
帰ってきた奴は別人のように全て忘れてまったく使い物にならなかった。
だから、これからも今までどおりさ。
数年前、病気で倒れて以来、舌も鼻も利かなくなった親父さんと一緒に
この白蛇酒造を守る・・・それだけだ!」
と、言った。
<第2の事件発生か!?>
「すべて上手くいっている。
報いを受けるがいい。
もっとも許しがたき者よ。
白蛇様の呪いを受け滅び去るがよい・・・!」
と、今回の事件の犯人は櫂棒を包丁で、おもいっきり切った。
一方、剣持警部は慌てて金田一を呼んだ。
「おい、金田一大変だ!
すぐに酒造の道具をしまう部屋に来い!」と。
行ってみると、そこには血のついた櫂棒が置かれていた。
※櫂棒(かいぼう)・・・仕込み中のタンクの中の酒を掻き回す道具。
黒鷹さん曰く、
「この一角は、左紺さんの道具が置いてある所だ。
普段、誰にも触らせなかった・・・」らしい。
さらに金田一は、半分に切られた櫂棒を見つける。
まるで鋭利な刃物のように折られていた。
金田一は、何か嫌な予感がしていた。
「まさか、こいつでまた人が・・・?」
<感想>
なんか今回の金田一、姫小路親子の素顔が・・・
まるで蛇や(-。-;)・・・まぁ白蛇が舞台だからだろうね。(-。-;)
とくに蒼葉ちゃんにいたっては、前回まで凄く笑顔でおしゃべりって感じだったのに、今日の話で雰囲気がガラっと変わりましたね。
彼女の目の輝きは一体どこに!?∑(゚Д゚)
そして行方がわからなくなってしまった左紺さん。
なんか「飛騨からくり屋敷殺人事件」を彷彿とさせるような事件だなぁ~。
次回が気になってしょうがない。
次回がどんな展開になるか、楽しみだな~。